100億企業化

中小企業の分かれ道は“年商100億か、それ以外か

2025.03.31

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いつもお読みいただき、ありがとうございます。
価値向上支援本部 アカウントパートナー推進部 マネージング・ディレクター 鈴木圭介です。

地域一番企業から日本上位1%=100億企業化のコンサルティング及び、100億企業化を実現された企業様のコンサルティングをさせて頂いている中で、業績が鈍化としてしまう企業と、持続的成長を実現されている企業様の違いについて、整理できてきましたのでまとめさせて頂きます。

市場の成熟及び人口減少が進む日本におけるインフレ新時代において成長を続けるには100億企業化が必要。
100億企業化を実現する上で必要な9つの戦略とは?

業績と期間の軸にて、企業の段階及び戦略手法を整理すると下記となります。

現状の得意な本業の事業力で成長した後、一度、停滞もしくは減少の段階に入る企業は半数を超えます。
店舗数を増やせば増やすほど、利益率が悪化してしまったり、人員数が増えれば増える程、生産性が低下してしまったり、今まで無かった不正や必要な採用数の確保ができなかったり、幹部を中心に離職が多発するといったことが要因となって成長が鈍化します。

ここで大切になってくるのが、TPM上場クラスの経営管理(内部統制)となります。
上場するかどうかは関係無しに、精度高い予実管理・予算管理、事業部門と管理部門の分業を規模が大きくても耐えられるスペックへの進化、一定数の離職を想定した計画採用と、それを実行できる人事部の組成、今まで発生しなかったトラブルへの対応が可能なコンプライアンス体制等、規模が大きくなる分、様々な観点でより高いレベルが求められます。
その内部統制・経営品質向上の期間を経て、品質が上がることで、その次の段階にある成長に必要な様々な手法を取り入れることで持続的な成長を実現することができます。

100億企業に向けて成長の踊り場を突破する企業は、
今の組織には無いノウハウを外部から調達し、移植させ、
経営幹部のレベルアップを実現している!

少し前ですが、2020年に出版された米国を代表する組織経営学者であり、「両利きの経営」の提唱者のチャールズ・A・オライリー氏が、その続編として出された「両利きの組織をつくる」の中で紹介されている「イノベーションストリーム」は、イノベーションという直接的な意味だけでなく、組織の成長を停滞する要因のフレームワークとしても有効だと感じます。

以下の表は、船井総研に例えた場合に少し私なりの解釈を追加した図となります。

市場・顧客という観点においては、20~50億前後の場合、現経営者及び経営チームの方は「トップクラスに現場で成果を出せる人」という方がマネジメント業務につくことが多く、既存商品で市場を広げる、顧客を開拓するということは得意なケースが多いですが「組織が上手くいかない」「新しい商品や市場に出てないため成長率が落ちる」といった状況に陥り易いです。
ある地方都市の製紙関連の製造業で100億円を突破されたA社は長年業績が停滞しておりました。既存の幹部に研修を何度もしても成長率が上がらずでした。

要因を調べて見ると、プロパー中心の執行役員陣は、今の組織の3倍を経験した役員が一人もおらず、経営者も未経験のためそもそもどんな組織を作るべきかが誰もわかっていない状況でした。
そのため、今の3倍規模の人事関連役員をしている方を採用したことで、急成長を実現することができました。

まさに上記の図における新しい組織能力を外部から調達をしたことで、成長を実現することができました。

この新しい組織能力の調達において難しいのは、既存の組織人員の中で、答が無く、かつ問題が顕在化しないため、繰り返されてしまうという点にあります。
成長が停滞している場合は、市場の影響というのもありますが、それ以上に、今の段階よりも上のステージの組織能力の欠如というケースは、20~50億企業の場合は多いです。
100億企業の戦略や組織構造から、今の組織にどのような能力が不足しているかを明確にすることは、成長を加速させるためには必須となります。

9年連続売上減少し減少率37%。
そこから9年間で売上185%増を実現し100億企業化を実現された横山興業株式会社様の新規事業・コングロマリット戦略とは?

タイトルを見ていただいたとおり、映画のような素晴らしいV字回復を実現された横山興業株式会社様の取り組みをご紹介します。

横山興業様は、以下の事業展開をされております。
本業における新領域開拓、関連性があまり無い領域での新事業立ち上げにおいても成功されており、新規事業のパターンの多さも素晴らしく、技術におけるオープンイノベーションの実現においても、注目されている企業様です。

※引用:横山興業株式会社様HP https://yokoyama-co.com/

横山興業株式会社様の素晴らしいポイントを抜粋すると・・・

・100億円以下の企業の新規事業は、まず1億円を目指すことが実現に近づく(第二本業のような大きな投資・転換はハードルが高い)
雇用を守りながらも事業転換することで、持続的成長を実現することできる(雇用を無くした上での転換は会社の方向性に合っていないという思想)
・多角化実現に向けての重要なことは失敗しても良い姿勢を持ち、社長が自ら動くこと(どう失敗しないかだと動くことができなくなる)
・ざっくり経営≒メリハリ経営:大枠はポジティブアプローチ、細部はネガティブアプローチを行う(実施することを決めたらPDCAを徹底して進める)
・日本以外の状況を知り、強い危機感を持ち、客観視もすることで、重要性を深く理解するからこそ、チャレンジを続けることができる(チャレンジの数の分、失敗も多くあり、その経験が今の結果に繋がっている)

代表の横山様とお話をさせて頂く中で、必要性に駆られている観点と、新規事業を楽しまれているといった成長を実現されている代表の方の多くが持たれているバランス感覚の良さを感じました。

更に横山興業様の凄さは「新規事業の立ち上げバリエーションの多さ」です。自前での立ち上げ、外部連携での立ち上げ、既存領域の延長上や、離れている領域での実現等々、新規事業立ち上げのバリエーションの多さも凄さ、強みの一つです。

業績の踊り場における質の違いは、その後の成長率に大きな影響を与えます。成功企業の共通点は、新しい経営システム・人財・事業を取り入れていることです。踊り場を最短にし、より今よりも上のステージに進んでいきましょう。

最後に、地域一番後の次のステージある100億企業化を目指すうえで外せない9つの経営戦略をまとめます。
これらについては、これまで各専門コンサルタントがコラムを執筆していますので、合わせてお読みください。

① 経営幹部ハンティング戦略(経営を牽引する「未来のプロフェッショナル」を狙い撃つ、戦略的人材採用)
②経営幹部ブートキャンプ(次世代リーダーをゼロから鍛え上げ、戦略的思考と実行力を兼備したプロへ)
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③ 鉄壁の内部統制システム構築(組織の信頼と安定を揺るぎないものにする、ガバナンス強化の必須条件)
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④ 地域コングロマリット経営へのシフト(多角化を武器に、リスク分散と市場支配力を同時に実現する)
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⑤ 攻めの投資・財務改革プラン(キャッシュフローを爆速化し、資本効率を最大化する資金調達と投資戦略)
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⑥ CRMカンパニー:顧客ロイヤルティの科学(単なる取引を超えた「顧客関係会社」へ、ビジネスモデルを進化させる)
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⑦ TPM上場:成長のアクセラレーター(株式公開を視野に入れ、社会的信用力と資金調達能力を一気に底上げ)
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⑧ フランチャイズ本部立ち上げ・成長戦略(これからフランチャイズ本部としてスタートする企業が、圧倒的な競争力を持つ基盤を構築し、事業をスケールアウトさせるための具体的な成長戦略)
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⑨ 補助金マスター戦略(公的資金を味方につけ、事業拡大のエンジンとしてフル活用する)
 >コラムはこちら

「再び2ケタ成長する企業へと変革したい」「100億企業化に向けて変革したい」という経営者様は、その実現のために、100億企業化に向けた9つの戦略をしっかりと理解して、現状との違いを知ることが重要です。
一緒に戦略を組み立てましょう。

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鈴木 圭介

執筆者名:鈴木 圭介

2007年株式会社船井総合研究所に新卒で入社。

法律事務所を中心とした士業事務所の事業戦略・マーケティング支援・組織開発に従事し、業界を代表する事務所・士業グループを多数輩出。

デジタルマーケティング関連テック・リーガルテックを中心としたテクノロジーを活用に強みを持ち、 スタートアップ企業と共に、士業事務所及び企業の変革をサポートしている。

近年は「中堅企業向け総合コンサルティング」の立ち上げに参画し、中堅企業向けのサービス拡充に向けて従事。

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