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100億企業化
多角化経営の”罠”「コングロマリット・ディスカウント」
2025.10.20
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いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
船井総合研究所 アカウントパートナー推進部の野口 海渡です。
複数事業を展開する企業グループの株式時価総額が、各事業を単体で評価した合計値よりも低くなってしまう
――これが「コングロマリット・ディスカウント」です。
事業間のシナジーが見えず、経営資源が分散し、むしろ非効率が生まれることで、投資家は「バラバラの事業を無理に束ねている」と判断し、評価を下げるのです。
100億企業化へは、コングロマリット経営は決して外せない論点となります。
しかし、複数事業を持つだけでは意味がなく、事業間のシナジーを本当に効かせることは想像以上に困難です。
では、成功のポイントは一体何なのでしょうか?
東急が目指す「コングロマリット・プレミアム」とは
「コングロマリット・プレミアム」とは、複数事業が有機的に結びつき、単体の合計以上の価値を生み出す状態を指します。
東急株式会社はこのプレミアムの実現に本気で挑んでいます。
東急のビジョンには「交通・不動産を軸としたシナジーと再投資により持続的成長を実現する長期循環型事業」(東急採用サイトVISIONより)と記されています。
東急の戦略:地域コングロマリット経営の本質
成功の鍵は「地域」という明確な軸でした。
渋谷や東急線沿線という特定エリアで、鉄道・不動産という「基盤事業」と、生活サービス・ホテルという「付加価値創出事業」を戦略的に組み合わせています。
ある事業で生まれた利益を地域に再投資し、まちの魅力を高め、人を呼び、また別の事業の収益を生む。
この「循環再投資」と「事業間シナジー」が、単なる足し算ではなく、掛け算で価値を創造しているのです。
それが「コングロマリット・プレミアム」の実現に寄与します。
その根底にあるのは「事業を通じた継続的な社会課題の解決」という揺るぎない思想です。
当社では、100億を目指す・実現した企業様が企業価値向上のためにどう地域コングロマリット経営を取り組んだのか、業種ごとの事例もございますので、気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
執筆者名:野口 海渡
福岡県出身、神戸大学経営学部卒業後、船井総合研究所に入社。中堅企業化の専門家として、100億企業へのへの成長ロードマップ策定・実現に強みを持つ。
当初は医療機関向け部門で業績・経営基盤強化に貢献、現在は中堅・大手企業専門部門で製造業、商社、化粧品、ホテル・食品等、業界横断的知見を活かし戦略立案から実行まで一貫支援している。
クライアント企業の長所を伸ばし、成長の限界突破を使命としている。
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