100億企業化

【お客様の成功事例】ユニークな新商品戦略で世界へ

2026.04.06

▼『100億企業を実現した5人の経営者の成功事例』 無料ダウンロードはこちら

いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
船井総合研究所 ミッドマーケット支援本部 副本部長 岡﨑晃平です。

企業の成長において、「年商10億円の壁」「30億円の壁」など、さまざまな壁が存在すると言われます。しかし、それらを乗り越え「年商100億円」という大台に到達するためには、これまでとは全く異なる次元の経営戦略が求められます。

それは単なる「営業力の強化」や「市場の拡大」だけではありません。盤石な「事業の基盤」の構築と、リスクを取って未来を切り拓く「積極的な攻めの財務投資」という両輪が必要不可欠なのです。

本日は、その理想的なモデルケースとして、福岡県うきは市という人口約2.6万人の町からグローバルニッチトップ企業へと飛躍し、見事100億円企業への歩みを進められた株式会社筑水キャニコムの事例をご紹介いたします。
地方のモノづくり企業がいかにして世界市場を制し、強固な財務体質を作り上げたのか。100億企業を目指す経営者の皆様にとって、必ずや大きなヒントとなるはずです。

1. 地方発・人口2.6万人の町から年商100億への飛躍

株式会社筑水キャニコムは、1955年に創業した農業・土木・建設・林業用の運搬車を製造するモノづくり企業です。 2014年に現3代目社長が就任されてからの成長は目覚ましく、わずか8年間で100億円規模の企業へと劇的な成長を遂げられました。具体的な数字を見ますと、2016年時点で57億円だった売上は、2025年12期においては売上高106億円、従業員数322名にまで拡大しています。
この飛躍を牽引した最大の要因は、積極的な海外展開(グローバル市場の開拓)です。2016年時点では約3割程度だった海外売上比率は、現在では52%にまで引き上げられました。現在ではアメリカ、カナダ、韓国、タイ、中国に拠点を展開し、世界56カ国の企業と取引を行うグローバル企業へと変貌を遂げています。

2. 「事業の基盤」無くして飛躍なし:
顧客のボヤキから新商品、商品改良で善循環のビジネスモデルへ、
そしてストック型ビジネスで安定経営化

100億円というスケールを目指す際、売上のボラティリティ(変動)が大きい状態では、安心して次なる投資に踏み切ることはできません。株式会社筑水キャニコムの強みは、グローバル展開を下支えする極めて強固な「事業基盤」にあります。

■圧倒的な国内シェアの確立:
現在の急成長の土台には、先代(2代目社長)が長年かけて築き上げた圧倒的な国内シェアがあります。2014年頃までは売上40億円規模で安定(停滞)していた時期もありましたが、この強固な国内基盤があったからこそ、次なるグローバル展開への挑戦が可能となりました。

■顧客の痛みに寄り添う「ものづくりは演歌だ」
同社には「ものづくりは演歌だ」というユニークな経営理念があります。これは、居酒屋の「流し」の文化に由来しており、お客様一人ひとりのニーズ(悩み)を直接聞き取り、それに最適な製品(歌)を届けるという徹底した顧客志向を表しています。

■ストック型ビジネスによる収益の安定化
特筆すべきは、メンテナンスや部品提供による売上が全体の16%を占めているという点です。農業従事者などにとって、機械が1日、あるいは1週間止まることは死活問題となります。そこで同社は、部品やメンテナンス体制を自社で整えるだけでなく、エンドユーザー自身が修理できるよう設計図を公開するといった取り組みを行っています。

このように、単なる売り切り型のビジネスモデルから脱却し、メンテナンスという「ストック型」の収益基盤も組み込みながら運営されてきたことが、持続的な成長を支える強力な事業基盤となっています。

3. 100億の壁を突破する「積極的な攻めの財務投資」

ここからが、100億企業を目指す上で最も重要となるポイントです。
強固な事業基盤ができても、それだけでは100億円には届きません。海外市場の旺盛なニーズに応え、世界中に製品を供給するためには、生産能力の抜本的な拡大が不可欠でした。 そこで株式会社筑水キャニコムは、極めてアグレッシブな「攻めの財務投資」を実行します。

■大規模な設備投資の決断:
2021年の「演歌の森うきは」をはじめとする新工場設立や、第2工場の整備、物流拠点の拡充など、大規模な生産基盤への投資を次々と実行されました。

■自己資本比率10%未満からの逆転財務戦略:
大規模な工場建設には巨額の資金が必要です。驚くべきことに、こうした積極投資に打って出た当初、同社の自己資本比率は10%を切る水準でした。通常の経営感覚であれば投資を躊躇する局面ですが、同社は明確なビジョンに基づき金融機関と連携し、大胆な資金調達(デットファイナンス)を行いました。

■キャッシュフロー経営の徹底:
海外比率が50%を超える中、海外特有の支払いサイトの長さやレンタルモデルによる資金繰りの悪化リスクという壁にも直面しました。しかし、支払いサイトの短縮交渉や、工場投資と紐づけた緻密な資金調達スキームを構築することで、このキャッシュフローの課題を見事に克服されました。

結果として、これらの攻めの財務投資と緻密な管理が見事に結実し、10期連続の増収増益を達成。かつて10%未満だった自己資本比率は、現在では32%にまで大きく改善しています。

4. まとめ:100億企業化への絶対条件

株式会社筑水キャニコムの事例から学べる、100億円企業化への必須条件は以下の2点です。
1.揺るぎない事業基盤の構築:
自社の強みを極め、圧倒的なシェアを獲得すること。そして、部品・メンテナンス等による「ストック型収益」を確立し、不況に強い土台を作ること。

2.積極的な「攻めの財務投資」:
手元の資金や現在の自己資本比率にとらわれず、未来の需要を見据えた大規模な設備投資・人材投資を行うこと。同時に、成長に伴うキャッシュフローの悪化リスクを緻密な財務戦略でコントロールすること。

売上を伸ばす「事業戦略」と、それを支え加速させる「財務戦略」。この両輪が揃って初めて、100億円という高い壁を突破することができるのです。

当社では、企業の成長ステージに応じた財務構造転換の具体的なロードマップをはじめ
100億を目指す・実現した企業様が実際に取り組んだ財務戦略の事例を研究しています。
気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

>無料経営相談の流れを見てみる

▼『100億企業を実現した5人の経営者の成功事例』 無料ダウンロードはこちら

岡﨑 晃平

執筆者名:岡﨑 晃平

山形県山形市出身。2013年、船井総合研究所に入社。入社後、メディカル・ヘルスケア領域の経営戦略、事業戦略、人事戦略等に携わり、業界を代表する企業・医療法人を多数輩出。また、船井総研内では10年間で30名→130名、4億→40億規模のコンサルティング部隊へ成長させたマネジメント経験を持つ。

近年では「中堅企業化コンサルティング部門」に参画、地域に100億の幸せを。をミッションに、幅広い業種の100億企業化コンサルティングを推進している。

関連するDL資料

関連するセミナー

もっと読む→

100億企業化
コンサルティングに
ついてはこちら

お問い合わせ

CONTACT

CONTACT FORM