パーパス経営
「社員満足」をいくら高めても社員は自律的に動かない
2022.12.15
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目次
低成長時代でも持続的成長を続けるための企業と社員の関係の“質”
日本経済はここ30年間、GDPも、平均所得もほぼ伸びない、
低成長時代が続いています。
私たちは、低成長時代(とくに西暦2000年以降)に、
その当時はまだ小さい組織(例:年商10数億、社員30〜50名)だったところが
100億、300億円(社員数300名、500名)と
持続的成長を遂げている企業を日々、調査、研究をしています。
低成長時代でも持続的成長を遂げている中堅・大手企業は
社員の関係性の“質”が高いようです。
企業と社員の関係性は3種類あります。
その一つ一つをご紹介させていただき、
今後目指すべき関係性を整理したいと思います。
企業と社員の3種類の関係性
①ロイヤリティ(主従)の関係性
社員が経営トップに惚れて忠誠心によって築く「上下関係」の関係性です。
何を言っているか、よりも誰が言っているかを重視する関係性です。
ある程度の人数が増えてくると公平性が保ちにくくなります。
「(話の内容は関係なく)社長は何て言ってた?」と言葉に出てしまう関係性です。
②社員満足度(ギブランドテイク)の関係性
会社が与える報酬・評価、待遇に対して
社員がどれだけ満足しているかの「ギブアンドテイク」、「損得」の関係性です。
会社と社員が対峙し、昇進、待遇などで評価されていると頑張りますが、
評価されなくなったり、給与が下がり始めると
「こんなんじゃ割に合わないわよ」と一転、
会社への不満不平が出る可能性が少なからず出てきます
社員満足度を高めても、
社員の内発的動機(打算のない、純粋な貢献意欲)は高まりにくい、
と言われています。
③エンゲージメント(相互成長)の関係性
社員が会社に対して愛着、思い入れを持ち、
“対等な結びつき”を感じる関係性です。
「この会社で頑張れば自分自身が成長できる、そして会社の成長に貢献したい」と、
個人と組織が一体となり、相互成長する関係性です。
①と②が、
給料、待遇、評価などの「外発的動機」を中心に
関係性を築こうとする色合いが強いですが、
③は社員自らが心からやりたいことを尊重する
「内発的動機」をともに関係性を築くことを重視しています。
低成長時代にも関わらず、持続的成長を遂げる中堅企業は、
企業と社員の関係性が③のエンゲージメントの関係になっています。
以下にエンゲージメントを高めるためのポイントを一部挙げさせていただきます。
❶パーパス(PMVV(※))への共感・浸透 (※)理念、ミッション、ビジョン、バリュ-
1)社員を引き付ける「未来ビジョン」策定と推進
2)バリュー(フィロソフィー、価値観)による社内カルチャーづくり
❷働きがい、やりがいの創出
1)社内イベント、表彰制度
2)社内の人事交流、異動の自由化
3)社内新規事業コンテスト及びその勉強会開催
❸働きやすい環境づくり
1)働き方改革の推進
2)テーマ別社内プロジェクトの展開
❹成長支援
1)社員のキャリア形成プランの作成サポート
2)キャリア形成を支援する研修制度充実(例:海外研修)
❺エンゲージメントの定量化
1)定量化できるエンゲージメント診断サーベイの活用
2)上記1)の内容をもとにした改善策の検討と実施
低成長時代に持続的成長を遂げるためには、
社員1人ひとりのエンパワーメントを高める重要性は高まり続けます。
そのためには「エンゲージメント度」向上は必須になります。
ぜひ取り組みを強化していただければと思います。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございます。
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