新規事業策定
【100億企業化講演録】ガス・エネルギー業界セミナー 中編(ゲスト:赤尾商事)
2024.10.31
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【エネルギー関連業向け】地域密着・多角化100億セミナー 中編
会社名:赤尾商事株式会社
業種:石油販売業
売上高:167億円(2024年)
従業員数:165名(2024年)
創業年:1951年
中編
【取り組んできた新規事業】
まず、福祉車両の車いす、福祉車両と車椅子の販売、コインランドリーの事業です。違ったこっちですね。失礼。私どもですね、群馬県の東部の太田市というところに、こういった整備工場を持っております。
この後、福祉車両のこういった事業を始めようというのは、元々社員の研修の中で自分たちのリソースを生かして何か新しいことができないか、っていうのでみんなで考えたときに、整備工場には非常にね、技術の高い整備士さんがいるので、それにね、いろんな機材も揃ってると、福祉車両のねちょっとした整備は、ちょっと研修すればもう十分対応できるということでスタートいたしました。
2019年に始まってすぐにね、近くの福祉事務所の福祉車両を、何十台かメンテナンスを任せてもらえるようになったんですけれども、その後コロナになってしまって、営業活動ができなくなって今ちょっとこれはそこの段階で止まっております。
ただ、特に維持コストがかかるわけではないので、コロナが少し落ち着いたらまたいろいろ営業活動ができるかなというふうに思っています。福祉のこういうことを扱っているっていうことで、なかなか整備工場って非常に女性とか、家族連れとかが入りづらい雰囲気があるんですけれども、福祉をやっているってことで優しいとか、こういう柔らかいイメージがついてですね、これをやってるからだけではないんですけれども今、この整備工場は非常にね、女性のお客様や家族連れのお客様が増えてきている。
続いてコインランドリーでございます。実はねガソリンスタンドとコインランドリーって非常に親和性が強くて、mineoさんとかね、いろいろやられてるところもたくさんあります。私どもも高崎市内のSS一つ、セルフ化するのに伴って何かだだっ広いショップ、何に使おうかみたいな感じで、当時のブランディングのコンサルを受けて、いて周囲に綺麗でかっこいいコインランドリーないよねと作ろうということで非常にスタイリッシュなコインランドリーを設置いたしました。私達の特徴はガソリンスタンドなので人がいるんですよね。
やっぱり女性なんか夜は誰もいないコインランドリーに入ってくっていうのはちょっと抵抗があったり、それから私どもはお客様が1回使うと必ず綺麗にするんですね。やっぱりそういうのをお客様が見てると、ここも清潔だっていうやっぱりそういうイメージがついております。
ただね、やっぱりガソリンスタンドの横で駐車場も少ないので、ここでね、ものすごく大きな収益っていうわけにかないと思うんですが、ここに来たお客様にいろいろね、お茶を出したり、お話をしたりっていうことで逆にね、スタンドの方の車検やメンテナンスを、こうやっていただけるようなそんな相乗効果も出てきております。
次こちら出張オイル交換事業となります。この事業は今運送会社さん非常に人手不足でまたね残業時間なんかも制約を受けてきてるっていうことで、なかなか自社でオイル交換をする人材がいないとか、ディーラーさんに持って行くのが大変だとそういうお困り事を解決しようということで私どもがお客さんところに出向いていって、オイル交換をするという事業です。
これは私どもの社員が、出光興産のちょっとした家勉強会みたいな中でこういう事業があるっていうのを聞いてきて、ぜひやってみましょうということで、提案してくれました。元々ね、オイルの販売もしておりますし、スタンドには整備士資格を持った社員もいるので、それこそ自分たちのリソースを生かしてすぐにスタートできた事業でございます。
まだまだね、本当にやっと1人1人分のが賄えるぐらいの売り上げと、利益しかないんですけれどもこれから2024年問題でますますね、運送業者さんの人手不足って深刻になってくるので、まだまだこれは伸びしろがある事業ではないかなというふうに思っています。
続いて、保険代車専用レンタカー事業、個人向けカーリース事業、これ同じ勉強会で、教えてもらった事業などでちょっとまとめてお話をいたします。まずこの保険会社の専用レンタカー事業なんですが、事故に遭われて、その車の修理が必要になったときに、保険でね、その代車特約みたいのが付いていると保険会社さんが、レンタカー車を代車として車を出してくれる。
ただあれって、保険会社さんが、自身が持っているわけじゃなくて、いろんなレンタカー屋さんから借りてきて、お出しています。私どもはですね人気の車種とそれから、新車、新しい走行距離の短い車をもう保険会社専用として揃えて、保険会社さんにアピールし、しました。
元々ね、自動車保険もやっているので保険会社さんとの繋がりがあるっていうのもねあったんですが、非常に良いスタートが切れまして、始まって約1年半で今、4台からスタートして今10代で稼働率が70%ぐらいで約100万円の収益がつき見込まれる事業です。何とかね、20代まで、まずもっていきたいというふうに思っています。
これも同じ勉強会で他のスタンド業界の方たちがやっている事業紹介を受けてそのまま私達もやらせていただいてるんですが、元々法人向けの管理室はやっていたんですが、個人向けのカーリース、大きな声では言えないんですが、出光さんが進めるカーリースはどうもやっぱり、ピンとこないっていうか、なかなかお客様に自信を持ってすすめられないっていうので、あまり盛り上がらずにいたんですが、こちらのシステム、7年経ったらそのまま車を差し上げますって言いますし、カーリースなんですけれどもこれは非常に社員もこれいいよね、これだったらお客さんに自信を持ってすすめられますということで去年スタートいたしました。
8ヶ所のガソリンスタンドでやっていて、まだまだね、60代年、1年間で60台ぐらいだったのでそんなに数はまだ多くないんですけれども、今後ね、スタンドのガソリンの需要が減っていく中で、この車販売車のカーリースっていうのは欠かせない事業ということで、今年もね、力を入れてやっていきたいと思っています。
最後になりますがパトロール給油のサービスという事業です。説明は最後なんですが、始まったのはねこの二つが早いということです。パトロール給油ってなかなか聞き馴染みのない言葉だと思うんですが、建設現場のショベルカーとか、ブルドーザーとか、あれって普通公道が走れなくて、その工事現場だけで動いていてそこへ私どもが経緯をお届けするという、そういうビジネスです。
これはもうもうもうずっと昔からあるビジネスで例えばガソリンスタンドで悪いけど近くでちょっと工事があるんで1ヶ月間悪いんだけど、軽油配達してくれないかみたいなご依頼というのは結構受けていました。ただガソリンスタンドの方も時間指定があったり、雨なんかなと思うぐちゃぐちゃになったりして、なるべく受けたくないみたいな、そんな事業でございます。
ただ先ほど石油製品の需要は、どんどんこれからピーク減っていくっていう中で、軽油需要だけは横ばいというふうに言われています。重機もいきなり電気になることはなかなかないだろうということで、まだまだ長期的に需要が見込まれる事業ということで、思い切って集約化をして、このデリバリーセンターからまとめていくようなそういう事業で、最初は2台でスタートしました。
【新規事業が受け入れられる文化づくり】
この後私とするとね、ニーズもあるし、この先絶対やっていくべき事業というふうに思っていたんですが、まだまだ新規事業に慣れてない状況でしたので、これは社内に浸透するまで3年ぐらいかかりました。
本当にもうあの人たちは別のことやっている人だからみたいな、本当にやっていた人たちかわいそうだったなと思うんですけれども、あんまり社内で協力を得られないというかそういう状態でした。しかし、こうやっていくうちにきちっとやっていけば、リピーターも増えて、収益モデル事業なんだっていうのはだんだんやっぱり社内で認知されてきて、今ではね、まだまだ細いですけれども柱の1本になりつつあるんじゃないかなと思っています。
先ほど私ども製造業のお客さんに潤滑油を販売するってお伝えしたと思うんですが、そのお客様が使ったオイルを回収したりまた油性のオイルをろ過して再生燃料として販売したり、その潤滑油のね、なんですかもうすぐオイル交換した方がいいですよとか、まだ使えますよといった管理とか実際のオイル交換作業とか、そういうのを請け負う私どもの一つの部門でした。
ただ、自社の中でやってると、もうそれ以上広がらないっていうんですかね、もう自分たちのお客さんのその周りの、こういった作業しかできないということで、思い切って分社化をいたしました。分社化した事によって、私どもが値を下げていない会社さんの仕事を請け負うこともできますし、あと同様他社から、ちょっと手が足りないんで、やってほしいって頼まれるようなこともあります。
分社化して4年5年になんですかね、3期まではちょっとね赤字だったんですがようやくね、黒字転換してきました。比較的社員も10名ちょっとおりますし、売り上げも1億5000万ということで、今までご紹介した中ではちょっと大きめのビジネスかなというふうに思っています。
いくつかね、本当にお伝えしたんですけれども、いろんなことをやっていくことによってどんな効果が生まれたか。ということなんですが、元々本業派生ビジネスですので、本業の利益にプラスになりました。ここがやっぱり一番大きいかなというふうに思います。
【成熟産業のブランディング】
それから様々なブランディングなんかと合わさって地方紙なんかに取り上げられることもあるので、そういう意味では皆さん、地域への周知が高まったというところもあります。そしてこの人材採用と和解して社員が辞めない環境、ここがやっぱり一番大きいんじゃないかなというふうに思います。
化石燃料だけ販売している会社ではやっぱりもうこの先若い人材はなかなか採用することは厳しいでしょうし、今いる社員もね、この会社大丈夫かな、自分たちあと20年30年大丈夫かなと思うとね、辞めてしまうんじゃないかと今ね非常に若手の離職率、実は私ども本当に低くて、ここ10年ぐらいで、毎年二、三人ずつ採用してるんですけど、多分3人ぐらいしか辞めてないんじゃないかなと思うんですよね。
そういう意味でもこういった新しいことをどんどんやっている会社っていういうのは、若い社員にも、何か刺激になっているんじゃないかなというふうに思っています。あと新しいことへの抵抗感がなくなったということで、いろんなことをね、結構毎年1個も始めてるもので、今までは何か新しいことっていうともうまず拒否反応から入ってたんですけれどもなんかみんなそうだよね、新しいことやっていかなきゃねっていうような雰囲気に変わってまいりました。
考え方が未来志向などね保守的なところから、やっぱり将来を見据えてやっていこうよと。もちろんね全員の社員ではないですけれども、そういう社員が増えてまいりました新しいことを始めたりするとね社内に活気も生まれますし、それこそ指示待ちだった社員がそういう社員が多かったんですが、今はね本当に自主的にいろいろやってくれる社員が増えてきたかなというふうに思っています。
次々と新規事業が立ち上がる仕組み。ということで、そんな大層なあれではないんですけれども、すいません。冒頭のところで保守的で新しいことになかなかね、挑戦するそういう社風、ではなかったと。もちろん、真面目で一生懸命やってくれる社員が多いそういういい社風もあったんですけれども、保守的だったり、危機感がなかったりとかそういうことは何年かいろんなことを積み重ねることによって変わってきたというふうに思っています。
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