新規事業策定

100億企業への道vol.134_生産性を向上させるために中堅・中小企業がやるべきこと

2024.05.29

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いつもご愛読いただきありがとうございます。
船井総合研究所 アカウントパートナー室 シニアコンサルタントの青木直哉と申します。

今回は、「生産性を向上させるために中堅・中小企業がやるべきこと」というテーマでお話ができればと思います。内閣府によれば、日本は生産年齢人口が1995年にピークを迎えており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれているというお話が出ています。

さらに2019年より働き方改革関連法が随時施行されてきており、「○○業界における2024年問題」がいよいよ深刻化してきています。

売上を上げていくことも大事ではありますが、社員の労働環境や利益率改善も同時に重要です。今回は3項目に絞ってお話ができればと思います。

1.業務プロセスの最適化



まず、各業務プロセスを可視化していく必要があります。
その上で、ボトルネックとなる部分を見つけ出していきます。

ここで注意しなければならないのが、部分最適のみの視点で対処しないことです。

良くある失敗事例としては、全体最適の視点が抜けていて、部分最適で改善したプロセスが最終的に役に立たないというものです。
全体を理解した上で、結果的に一部のプロセスのみを修正するということであれば問題ありませんが、あくまでも全体を見ることが重要です。
こちらに関しては、業務プロセス改善をする担当者が全体像を理解していない、または一部の部門に肩入れしていると起こり得ます。
担当者が自身のメリットを追ってしまうと前述の問題が生じやすくなるため、利害関係なく全体像を確認できるメンバーが展開していく必要があります。

プロセスを最適化する上では、自動化させていくことも重要です。

生産ラインや業務の自動化を促進することで、人が行うよりも自動化させた方が早くできる場合、業務スピードは上がりますし、自動化される内容が適切に仕組み化されていれば人的エラーを減らし効率を高めることができます。
その結果、そのプロセスにかかっていた人件費を削減することもできます。

2.社員の能力向上



生産性改善の話になるとデジタル化が注目されがちですが、社員の能力向上も重要です。

人かロボット(自動化ツール)が仕事をする中で、デジタル(ロボットや自動化ツール等)がする仕事の比率が高まっていきますが、人が仕事をする余地がある業界・業態であれば、その人のスキルアップをしていかなければなりません。
単純作業はデジタル化されていくと思いますが、頭を使う仕事や個々人が持つ技術を活かす仕事においては、「脳」力や「技術」力を常に磨いていく必要があります。
各社員がそれぞれの力を磨けるような環境が整っているか、また各社員がそれぞれの力を磨き続けなければならないというマインドになっているかが重要です。

社員の能力開発のための投資も考えていく必要があります。
闇雲に研修などをやっても投資対効果が期待できませんので、前述した通り、まず環境が整備されているか、各社員が自発的に成長しようというマインドになっているかを確認した上で、具体的にどのような成果を出すためにどんな能力開発が必要かを定義した上で、研修などを選んでいく必要があります。

3.組織デザイン



業務プロセスの整備や個々人の成長により、生産性が改善していくイメージができたかと思いますが、それらをより機能させるために組織デザインも考えていく必要があります。

組織において生産性が低くなる要因として、役割と責任が明確化されていないということが散見されます。
我々のクライアントの中でも、各業務の重複や社員の責任逃れにより、業務遂行が円滑ではないというケースを見ることがあります。各社員が自己の役割と責任を理解しやすいような組織デザインが必要です。

また、組織として目指していきたい方向性が定まっており明文化されていて、社員に浸透しているということも重要です。
組織全体で目指していくものが適切に統一されていれば、わざわざ方向性に関する議論をする必要もありませんし、共通言語を元に動くことが出来るため、組織としての動きに一貫性が出てきます。

会社の規模が大きくなると、意思決定スピードが遅くなってしまいます。

具体的には、組織間が断絶しており共有されるべき情報が情報共有されておらず、ノウハウが蓄積されなかったり、情報確認する為に余分なコミュニケーションコストが発生したり、前述の組織として目指していきたい方向性が社員に浸透しておらず意思統一するための時間がかかったりという課題があります。
また行き過ぎた仕組み化により、申請承認業務に時間がかかり、判断スピードが鈍るということも起こり得ます。

組織間のコミュニケ―ションが円滑になるような組織づくりや、縛りすぎない適度な仕組み化を目指していく必要があります。

4.まとめ



「生産性を向上させるために中堅・中小企業がやるべきこと」に関して3項目でまとめさせていただきました。当社としても生産性を改善させるためにどのような組織構築をしていくべきか無料で経営相談を受け付けておりますので、お気軽にお声がけください。

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青木 直哉

執筆者名:青木 直哉

船井総合研究所に新卒で入社後、住宅不動産会社向けのコンサルティングに従事し、

年商3億から600億円の企業の業績UPに尽力してきた。

徹底的な競合・市場・自社分析を元にデータドリブン経営を展開し、

既存ブランドの活性化だけではなく、新ブランド開発や新市場開拓を推進し、

集客戦略・営業戦略の構築と実行支援を展開している。

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