新規事業策定
100億を目指す企業が中期経営計画を作る上で組み込むべきこと
2023.02.17
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中期経営計画及び長期ロードマップ策定の専門家として、
延べ数千の経営計画を見てきました。
企業規模によって策定に投下できるリソースに差が出ることを前提とした上で、
100億企業を目指し、売上10~40億円の企業規模の会社に必要な
中期経営計画に求められる観点をお話致します。
中期経営計画の重要観点:事業戦略
重要観点の一つとして事業戦略があげられます。
事業戦略においては、
3C分析(自社・競合・顧客の動向を踏まえ、何を提供していくか)
SWOT分析(3C分析をする上での指標として整理する)
その上で、どういった戦略を描いていくか、
何を維持し、何を変えるのかを具体的に描くことが必要となります。
また、事業戦略を策定する上では、
売上・利益・人員数・生産性といった数値計画はもとより、
数値計画を実行する上でのKPI計画を組み込むことが必要となります。
計画売上に到達しない要因はどこにあるか
法人営業主体のサービス業A社において
計画売上に到達しなかった際に、経営者・経営幹部からは、
景気・離職・モチベーション等々、様々な要素が挙げられましたが、
主たる原因がわかりませんでした。
そこで、計画未達要因を分析できるように質問を繰り返し、
KPIを整理していきました。
アポ数が足りない場合は、架電数が足りないのか。
架電数が足りているにも関わらず、アポ数が足りない場合は、
そもそもリスト数が足りないのか。
アポ率が低い場合には、リストの質が悪いのか、それとも架電品質が悪いのか。
アポ数も、受注数も目標に達しているが、目標売上に達していない、
もしくは営業利益に達していない場合は、単価設定が悪いのか、
それともサービス提供労務コストが問題なのか。
提供スケジュールが問題なのか。
単価設定が悪い場合は、商品開発能力なのか、
それとも営業力の弱さから来る低価格化の問題なのかといったようにです。
どれも問題ということはあるのですが、
まずは優先的に改善するべきKPI=すなわち、
売上に最も影響するKPIを決め、見つけ出し、
重点的に改善させることで、事業計画の達成確率は大きく上がります。
このA社の場合には、架電を同じリストに繰り返ししており、
新規の見込み客リストが少ないことが要因だったため、
リスト数をKPIに設定しました。
その上で、WEBマーケティングを強化し、
WEBサイト経由での新規リストを増やすと共に、
リストを新規に購入し、KPIを達成させ、結果として、
目標を達成することができました。
その翌年には、受注率がKPIになり、
受注率アップに向けたモデル商談研修を実施し、
業績をより向上させました。
企業規模が上がると経営者の操れる範囲は狭くなる
売上10~40億円の企業規模では、
経営者が感覚的に持っている優れた能力で改善を図るには限界があり、
特に細部の精度を上げることは、実質的に不可能です。
営業担当自身も何を改善するべきかが見えていないことも多く、
まずはこれを改善すれば上がる、良くなる、業績が上がるということを、
自分自身でも認識させることが重要となります。
優れた事業計画は、会社全体の方針と共に、
各部門、各自の計画まで落とし込めており、
業績要因も抽象度の高い要素だけではなく、
KPI管理を組み込むことで、より実現可能性を高めることができます。
このKPIの設定というのは、非常に奥が深く、
各営業担当の年間目標売上額といったような設定をすることで、
できているという認識をされるケースがありますが、
それはKPI管理では無く、KGI管理ですとお伝えをしています。
中期経営計画における事業計画・事業戦略を描く際には、
KPI管理まで落とし込んだ計画書の策定をしていきましょう。
結果が出た場合も、出なかった場合においても、
今後に繋がる重要なポイントが見えてきます。
検証することができる事業計画にすることで、
年々精度が向上し、より強い組織を作ることが可能となります。
100億企業へ向けて、精度の高い経営計画・事業戦略を描き、
経営管理のレベルをあげていきましょう。
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