人事組織

小売業における商品の集中販売

2010.05.22

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今回は「小売業における商品の集中販売」についてお伝えします。

店舗施策を展開する上で店舗マネジメントが有効に機能しているかどうかは重要なポイントとなります。

「商品の集中販売」は、様々な施策を展開する上で必要となる店長から現場スタッフに至る「一貫したマネジメント基盤を構築する」上で、極めて有効な手法です。
具体的には、1つの商品を店舗スタッフ全員で集中的に販売することで、店舗の向かうべきベクトルを1つに絞り、全員の意思を束ねることができなければなりません。
「なんとなく特定商品をみんなで売る」程度では、狙った成果は出せないものでもありますので、目的と手順を理解しておきましょう。

集中販売を店内に展開するステップは以下のようになります。

<集中販売の展開ステップ>
1.店舗目標の設定
2.阻害要因の排除
3.スタッフに対する集中販売の説明
4.個人目標・日替リーダーの決定
5.実績管理
では、上記の展開ステップを1つ1つ見ていきたいと思います。
まず、第1ステップの店舗目標の設定ですが、これは集中販売する商品を期間内にいくつ売るのかを決定するステップです。
スポーツ用品店の場合には、特定のスポーツウェアを1ヶ月に100着販売する、ペットショップの場合にはトリミングのサービスを月に200売るなどの具体的数値目標を設定します。

2番目のステップでは、集中販売の取組み対して消極的なスタッフをやる気にさせることで展開上の阻害要因を排除します。これは、集中販売の目的・重要性などを説明し納得させたり、積極的に取組んだ場合にメリットに与えるなどの方法が考えられます。

3番目のステップでは、スタッフに対して集中販売の説明し、取組内容を全員で共有することが目的です。集中販売の目的や店舗目標値・取組期間を説明し、集中販売する商品・サービスの説明や売り方のポイントを教育します。

4番目のステップでは、個人目標や日替わりのリーダー役を決定します。このステップでは、スタッフ各人の競争意識・参画意識向上を図ることが目的になります。
個人目標の設定は、店舗目標だけでなく個人レベルで目標値を設定することでスタッフ間に競争意識・参画意識を持たせる意味で重要になります。
また、日替わりリーダーのスケジューリングは全スタッフが取組における推進役になることで参画意識を向上させるのに効果があります。

最終ステップは、日々の販売実績を管理し、進捗状況を全スタッフで共有できる仕組を構築するステップです。朝礼などで当日の販売リーダーが昨日の実績値やその日の販売目標値を発表したり、事務所内に販売実績表を掲示することでスタッフ全員が店舗目標に対する達成率や個人の販売ランキングを確認できるようにします。

上記のステップで集中販売を店内展開していくことが基本になりますが、販売実績トップのスタッフへ報奨金を出したり、ビリのスタッフへ簡単な罰ゲームを設けるなどゲーム性を盛り込むこともモチベーションの向上や維持につながります。
店舗マネジメントに課題を感じている方は、一度実践されてみては如何でしょうか。
(この記事は2008年5月22日に初掲載されたものです。)

最終更新日:2025.12.17

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鈴木 温大

執筆者名:鈴木 温大

埼玉県出身、新卒で船井総研に入社。
コロナ禍において、多くの中堅中小企業が赤字経営や倒産に追い込まれる状況を目の当たりにし、この国を支える企業のために尽くそうと決意する。
売上高10~50億規模の100億企業化に向けて、OA機器・運送・自動車・小売りなど幅広い分野に関わり、売上拡大に向けたロードマップ策定・組織変革・新規事業立ち上げを中心に従事。
「ジャパンアズナンバーワンをもう一度。」をモットーに、日本経済を底上げしたいという思いのもと、売上100億を実現することで日本企業のトップ1%化を目指す支援を日々行っている。

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