人事組織
【「人的資本経営」実現企業レポート②】10年で年商3億円から54億円に成長した秘訣
2023.06.23
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船井総合研究所 HR支援部の宮花宙希です。
最近では「人的資本経営」を耳にすることが増えています。
しかし、具体的に何をすればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
「人的資本経営」によって、業績は上がるのか?という疑問もあるのではないでしょうか。
今回は「人的資本経営」を実現されている「株式会社ヤマカ木材」様の取り組みをご紹介させていただきます。
1951年に創業、岐阜県に本社を置き、住宅事業・不動産事業を軸に業績を急成長されています。
10年で年商3億円から54億円に業績アップを実現され、業界でも注目される成長率を誇っています。
※売上高伸率 注文系ビルダーランキング 2年連続全国No.1(2019年度~2020年度 (株)住宅産業研究所調べ)
エリア拡大に伴う積極投資とともに、明確な人財戦略と推進力で企業を成長させた秘訣の一部をご紹介します。
人財戦略への注力で業績アップ
―ヤマカ木材のミッション ―
「私たちは、住む人が毎日笑顔で暮らす事ができる住まいを提供し、一生涯のお付き合いをさせていただきます。」
なぜ、10年で年商3億円から54億円に業績を上げることができたのか?
それは、事業戦略×人事戦略の歯車がしっかりと噛み合ったからです。
驚異的な成長を遂げられていますが、当時の事業戦略と現在の事業戦略の本質的内容は変わっていません。事業を推進する人事戦略が機能しておらず、事業戦略を実現するケイパビリティが弱かったと言えるでしょう。
以前の人事戦略は補充採用が基本でした。人財への計画的かつ積極的な投資を行うことはなく、従業員が退職した場合に採用するということで組織人員が拡大することはありませんでした…
しかし、商品力や営業力を整えていくとともに明確な事業戦略が確立した中で、業績を伸ばすためには、やはり「ヒト」が重要だということで人財への投資も積極的に行いました。
事業戦略と人事戦略の両輪をバランスよく経営していくことが、「人的資本経営」により業績を上げ続けるポイントと言えます。
人財戦略の方針
人財戦略として、何に注力して業績を伸ばしているかのお話をさせていただきます。
ヤマカ木材様が意識していることは、「採用(数)×定着(率)×育成(スピード)」です。
意識していることと、取り組んでいる内容に関してご紹介します。
①採用
・新卒入社や未経験の方でも早期に成果が出せる仕組みづくり
・中途採用数<新卒採用数で、新卒比率60%以上とする計画的な採用
・経営戦略室に採用専任者を配置、採用ファーストへの社内意識の向上
②定着
・若手が成果をあげられて、やりがいを感じられる環境づくり
・各委員会、同好会、社内懇親会、成長促進面談、フレッシャーズ研修の実施
・福利厚生の充実(働き方改革の推進)
③育成
・若手の抜擢人事(20代店長の輩出)
・四半期毎の表彰
・社長と幹部の関係性構築(やり方は幹部に任せる)
若手社員がいち早く育ち、定着する仕組み
若手社員がいち早く育ち、定着する仕組みの1つとして、2019年から「フレッシャーズカレッジ」をスタートしています。
毎月1回、社長主催によるマインド・ビジネススキル研修で、将来のリーダーに向けて入社1年目から「あり方」を鍛える社内プログラムです。
一方的なインプット型の研修とは違います。グループワークを中心に「自分で考え、発言する」を繰り返し行うことで、本人の主体性を磨いています。
この「フレッシャーズカレッジ」によって、得られた効果は下記のとおりです。
①新卒・若手社員が主体的に働く風土の形成
・計画を立てて働くことや積極的に資格取得の勉強をする習慣がついた
・経営理念や社長の想いを理解したうえで働いてもらう
②店長などの管理職への昇進を早い時期から意識
・3年以内に店長になりたいといった社員が増えた(自身のキャリア目標がある)
③不調な社員の早期発見により定着率アップ
・不調社員へのフォローを早期から実施することで、課題が大きくなる前段階で適切な対応が可能になった
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