財務戦略

【100億の壁】を突破する「攻めの財務」構築法

2025.11.14

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船井総合研究所 ファイナンスコンサルティンググループ マネージング・ディレクターの石田武裕です。

10億、30億、50億・そして100億売上の壁。 多くの企業が直面するこの成長の踊り場を、いかにして突破するか。
既存事業のP/L管理だけを見て「利益が出た」と安堵する 「守りの財務」だけでは、次のステージには進めません。
M&A、IPO、ホールディングス化、大規模な設備投資。

100億企業化に向けた「攻めの財務」 を実施するために、御社の「財務責任者」は、 本来の役割を果たせているでしょうか?。

なぜ、売上30億を超えると「財務戦略」の抜本的見直しが必要か?

年商10億、30億、100億と、企業が成長する過程で 「成長の壁」は必ず訪れます。特に「30億の壁」は、社長一人のトップダウン経営が限界を迎え、 組織的な経営への移行が求められる最大の転換点です。

財務面では、主に以下の3つの変化が起こります。

1. 投資リスクの増大 事業規模の拡大に伴い、設備投資やM&Aなど、 投資の「件数」と「規模」が拡大し、リスクが大きくなります。

2. 金融機関からの要求の高度化 調達額が大きくなるにつれ、金融機関から求められる 事業計画や説明の「質」と「量」が格段に上がります。

3. 意思決定のための「早期・正確なデータ」の必要性 適切な投資判断を行うため、社長の「どんぶり勘定」ではなく、 正確な財務データを早期に把握する必要が出てきます。

これら全てに社長が一人で対応するのは不可能です。
30億の壁を超えるには、 従来のP/L(損益)管理だけでなく、 B/S(資産)や投資 、キャッシュ までを俯瞰し、 戦略的に舵取りを行う「財務責任者(CFO)」の存在が不可欠です。

年商30億ステージの財務責任者に任せるべき「6つの業務」

では、その財務責任者には、具体的に何を任せるべきでしょうか?
年商30億ステージで求められるスキルセットは以下の6つです。

1. 管理会計制度の設計 「部門別損益」「プロジェクト別採算」を構築し、 どこが儲かっていて、どこに資源を投下すべきかを可視化する。

2. 財務分析と経営提言 財務諸表から収益性・成長性・キャッシュフローを詳細に分析し、 経営会議の場で「経営の参謀役」として課題を提言する。

3. 資金調達戦略の立案 中期事業計画に基づき、「いつまでに」「いく
ら」必要かを算出し、 最適な調達方法(長期借入、設備投資ローン等)を計画・提案する。

4. 銀行取引の最適化 取引金融機関ごとの特性を理解し、取引シェアや役割分担を見直す。 必要に応じて新規金融機関の開拓も主導する。
5. 投資判断サポート 新規の設備投資やシステム導入の際、 「投資回収期間」や「NPV(正味現在価値)」 などの 手法を用いて投資対効果を分析し、経営判断をサポートする。

6. 財務リスクの管理 為替や金利の変動が自社に与える影響をシミュレーションし、 リスクを洗い出す。

これらは、日々の資金繰りや経理(記帳)業務とは 全く異なる、「攻め」のスキルです。

御社はどのタイプ?「財務責任者」登用フローチャート

「攻めの財務」の重要性は分かった。 では、その責任者を「内部登用」すべきか?「社外招聘」すべきか?
判断基準となるフローチャートを以下に紹介します。 ぜひ、自社の状況と照らし合わせてみてください。
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【財務責任者 登用フローチャート】
Q1. 顕在化している課題(資金調達、管理体制など)は緊急か?
● YES(緊急) → Q2へ
● NO(緊急ではない) → Q4へ

Q2. (YESの場合)採用コストを許容できるか?
● YES(許容できる) → Q3へ
● NO(許容できない) → 【結論E:外部アドバイザー活用】 (コストを抑えつつ緊急課題に対応)

Q3. (YESの場合)社内体制(受け入れ体制)が整っているか?
● YES(整っている) → 【結論A:プロ人財採用】 (即戦力のCFOを採用し、一気に改革を進める)
● NO(整っていない) → 【結論E:外部アドバイザー活用】 (まずは体制整備から専門家と着手)

Q4. (NOの場合)企業変革(M&A、IPO、DXなど)の必要性があるか?
● YES(変革が必要) → Q5へ
● NO(変革は不要) → Q6へ

Q5. (YESの場合)自社の課題は「資金調達」か「管理強化」か?
● 資金調達が課題 → 【結論B:採用+育成(銀行出身者)】 (金融機関との折衝に強い人財を採用し、内部で育成)
● 管理強化が課題 → 【結論C:採用+育成(BK以外)】 (SE系など、管理体制の構築が得意な人財を採用し育成)

Q6. (NOの場合)社内に対象者(候補)がいるか?
● YES(候補者がいる) → Q7へ
● NO(候補者がいない) → Q5へ戻る(採用+育成を検討)

Q7. (YESの場合)社内で育成できるか?
● YES(育成できる) → 【結論D:内部登用(社長育成)】 (社長自身が時間をかけて次期CFOを育成する)
● NO(育成できない) → 【結論D’:内部登用(専門家活用)】 (外部の専門家を活用しながら、内部の候補者を育成する)

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いかがでしたでしょうか。 御社の採るべき戦略は見えてきましたか?

当社では、企業の成長ステージに応じた ファイナンスの具体的なロードマップをはじめ、
100億を目指す・実現した企業様が実際に取り組んだ財務戦略の事例を研究しています。
気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

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石田 武裕

執筆者名:石田 武裕

新潟大学卒業後、政府系金融機関にて10年超、融資営業・審査一体の業務に従事後、 2017年10月船井総合研究所入社。

財務コンサルティングに従事し、キャッシュフロー改善、調達枠拡大等、 支援実績多数。

経営者の夢に寄り添いながらも、徹底した現場主義を貫き、企業経営者、 従業員とともに汗をかいて支援に取り組むことがモットー。

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