財務戦略
【100億達成企業に学ぶ】成長を実現する投資戦略と資金調達戦略
2025.09.29
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船井総合研究所 アカウントパートナー推進部の谷 翔太です。
企業が「100億企業」へと飛躍するためには、単なる収益の積み重ねではなく、大型投資を成功に導く戦略的な仕組みと、それを可能にする強靭な資金調達力が不可欠です。
今回は100億突破企業が実践している投資戦略と資金調達戦略についてお伝えします。
投資戦略:表面的な売上ではなく実質的な価値に焦点を当てる
大型投資、特にM&A(合併・買収)を行う際の最も重要な判断基準は、表面的な売上規模にとらわれないことです。買収対象の持つ実質的な価値(純資産など)や将来的な収益性を徹底的に重視する必要があります。
投資を実現し、必要な資金調達額を明確にするためには、M&Aや設備投資といった具体的な計画を織り込んだ10年間の財務計画を作成することが不可欠です。
また、投資判断後の実行段階では、PMI(経営統合)の成否が投資全体の成功を左右します。円滑な統合を推進するため、最初に財務・会計の状況を把握し、統合対象企業との「違い」を明確にすることが求められます。このプロセスでは、数字に固執しがちな財務担当者に任せるだけでなく、経営者自身が「スピード調整役」となり、状況に応じた指示を出すことが、統合を成功させる鍵となります。
資金調達戦略:「金融空白地帯」を突破するリレーション構築
大型投資の実現には、適切な資金調達戦略が不可欠です。国内金融機関は企業規模によって対応が変わるため、年商50億円を超えたあたりから資金調達が難しくなる「金融の空白地帯」が存在すると言われます。この壁を突破し、継続的な投資資金を確保するためには、20行以上の金融機関と戦略的に取引関係を構築していくことが推奨されます。
資金調達の交渉においては、形式的な計画や理屈を超えた要素を重視することが求められます。財務担当者が理屈のみで交渉すると成功しにくいため、事業への熱意や夢を強く語ることが重要です。さらに、担当者レベルの付き合いだけでなく、支店長や役員などとのトップの関係性を活用することが、大型融資を実現する上で不可欠とされます。
金融機関の協力を継続的に得るには、積極的な情報開示によるリレーション強化が必要です。銀行員が決算書から読み取れる情報には限りがあり、情報不足は融資判断にマイナスに作用するためです。
具体的には、以下の情報を共有することが求められます。
・事業計画を共有し、資金需要と調達方針について共通認識を作る。
・半期の進捗や事業計画の達成見通しについて速やかに共有する。
・決算報告時に、決算書では把握できない事業部別の損益状況や増減要因などを補足資料として報告する。
100億レベルの企業では、銀行面談を毎月、決算報告を四半期ごとに実施し、業績予測を含む資料を提出する体制を整えるべきです。これにより、資金調達の必要額が明確になり、先手の資金調達対策が可能となります。
100億企業への道を具体化する
本コラムで解説した「実質価値を重視した投資判断」や「金融機関との戦略的なリレーション構築」は、100億企業への飛躍に欠かせない要素です。
しかし、これらの戦略を具体的にどのように実行に移し、組織体制に落とし込むべきか、さらに深く知りたいと思いませんか?
当社では、100億を目指す・実現した企業様が実際に取り組んだことを研究しています。
業種ごとの事例もございますので、気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

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