財務戦略

「財務は困っていない」を信じない方が良い理由

2023.03.06

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以前、金融機関の窓口担当者と数億円の融資交渉をしていた会社で、ゼロ回答となって、

急に資金不安になるということが起こりました。

 

金融機関との関係性は良好だが・・・

 

年商は約50億。ここ5年ほどで約2倍に成長している企業で、在庫資金が膨らんだ中で借り入れも順調に拡大していました。

 

社長は、従来から、『チャンスの神様に後ろ髪はない』と、急な投資チャンスを資金難で棒に振ることがないように、

注意深く、複数の金融機関と良い関係を築いているところでした。

 

足元の物価高騰に伴う原価アップに加え、納品遅れによる受注残の増加と、資金需要は小さくないものでしたが、

十分な手元資金と、金融機関との関係性で、まったく不安のない状態になっていました。

 

そういったところに良い話はまとめてやってきます。

 

出店や、M&A、新規事業など、成長意欲が旺盛な経営者ほど、すぐには決まらない中長期的な案件を複数、

同時進行で検討しているものです。

 

そして、このような案件は、なかなか進度が思わしくない時期が続きますが、決まるときには、

一気に2つ3つの案件がまとまることもあります。

 

今回は、まさに急な投資チャンスで起こった悲劇でした。

M&A案件が2件、出店案件が1件、新規事業案件が2件、一気ににまとまる段になったのです。

 

もちろん、資金だけでなく、人的にも、全部を同時にとはいきませんので、

優先順位づけが必要で、絞りこんで事業計画を練りました。

 

幸い、手元資金と他行の助けもあって、一番大きな投資自体は実行することができました。

が、残念ながら1つは先送りせざるを得ない事態になりました。

 

今困っていないではなく、将来困らない状態へ

 

皆様の言う「困っていない」は、あくまでも「今」を起点に

不安のない状況を作れていることを指すケースではないでしょうか?

 

なにも財務戦略に限ったことではないですが、我々はよく、

「未来」からバックキャストして考えましょうとお伝えしています。

 

年商を2倍にしたいなら、2倍になったときの困らない状態を、今のうちから作っておくのです。

着実に成長している会社だからこそ、財務面が足かせとならないように。

中長期計画(ロードマップづくり)には、“不安のない”財務戦略を盛り込んでください。

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小平 勝也

執筆者名:小平 勝也

1996年に高崎経済大学経済学部卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。
自動車関連(現モビリティ支援部)のコンサルティングに立上げから関わり、2014年1月部長に就任。
2017年1月より、本部長として、小売・サービス業コンサルティング部門を統括、同年3月執行役員に就任。
2021年1月、価値向上コンサルティング部門(財務・M&A・IPO、HR、新規事業開発など)の
副本部長、2022年1月より同部門本部長、現在に至る。

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