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【100億企業化講演録】ガス・エネルギー業界セミナー 前編(ゲスト:赤尾商事)

2024.10.23

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【エネルギー関連業向け】地域密着・多角化100億セミナー 前編

会社名:赤尾商事株式会社

業種:石油販売業

売上高:167億円(2024年)

従業員数:165名(2024年)

創業年:1951年

【エネルギー関連業向け】地域密着・多角化100億セミナー

前編

 

【赤尾商事の会社概要・ビジネスモデル】

皆様ようこそ群馬県、そして私ども赤尾商事にお越しいただきまして大変ありがとうございます。ただいまご紹介にあずかりました私が代表を務めます赤尾と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

本日はですね、成熟産業におけるブランディングと新規事業ということでお話をさせていただきたいというふうに思います。始まる前にちょっとだけ簡単に自己紹介をさせていただきますと、先ほどお伝えしたように、私が代表を務めます赤尾佳子と申します。

1962年、高崎生まれということで生まれも育ちも今も、この高崎に住んでおります。1998年当時36歳のときに赤尾商事に入社しました。この経緯ちょっと簡単にご説明しますと、私赤尾商事の創業者の長男と結婚したんですね実は。結婚したんですけれども、子供も3人いて本当に専業主婦で、全然会社に関わることなく10年過ごしてたんですけれども、実は結婚10年のときに夫が亡くなりました。

ていうことがあって急遽会社に入社したという流れです。入社したといえ、子供も小さかったのでもう最初は本当にもうパートみたいな短い時間だったりもしたんですが、2008年、今からもう15年になるんですけれども、14年前に46歳のときに代表取締役に就任しました。

まず、最初に私どもの企業概要でございます。社名が赤尾商事株式会社、本社はこちらですね、高崎市にあります。

ここから高崎駅までだと車で10分かからないぐらいのところでございます。代表は私、設立は1951年、昭和26年の6月ということで、もうすぐそ設立72周年を迎えます。資本金3000万円、売上高がこれ2022年度3月なんですけれども147億円、2023年3月も今仮締めの段階なんですが、150億いくかいかないかぐらいかなというふうに思っています。

社員の数は160名ということで、ガソリンスタンドでアルバイトの方がたくさんいらっしゃるので、合わせるとこの倍ぐらいの人数になるかなっていうふうに思います。経営理念のお話をいたします。これ創業者なんですけれども、創業者、元々零戦、日本のあの戦争中、零戦を作る中島飛行機というところに勤めておりました。その関係で非常にその金属の知識が明るいということで、ガソリンスタンドでスタートしたんですけれども、当時復興の始まった町工場にオイルサンプル瓶を持って、この油にした方が加工の精度が上がるよとか、刃物の持ちが良くなるよっていった技術指導ししながら、1件1件お客様を増やしてきたと。

そういった潤滑油販売に原点を持つ会社でございます。その創業者の言葉である油の町医者たれというのも、という言葉を今も経営理念に掲げております。お客様の良き相談相手になること、お客様の利益になることを考えること、ニーズに応える知識と技術を持つことということを大事にしております。

会社の沿革なんですが、2008年に社長になってもうすぐ15年になるんですが、油の町医者たれという経営理念を大事にしつつ、油だけじゃなくてね、いろんな他の事業にもいろいろ進出しているというのが今の現状であります。

事業概要でございます。まずガソリンスタンドの今ちょっと皆さんあの減ったんで大変なところに降車していただいてご不便おかけしてしまったんですけれども、ガソリンスタンドの運営、今18ヶ所やっております。群馬県の南部と埼玉県の北部でございますほとんどね、セルフ化は進んでいて、ここは数少ないフルサービスの一つでございます。

それから工業用自動車用潤滑油ということで、実は群馬県はスバル様を初め非常に車の部品を作る製造業が多い地域でございます。そういう会社様に潤滑油を販売するということで、この工業用潤滑油については今県内で一番のシェアがあるということで私どもの会社の特徴になってるかなというふうに思います。

それから灯油重油軽油といった産業用燃料、こうした社内でこういったタンクも有しております。それから、工業用業務用家庭用のLPガスというざっくり言うと、石油製品の販売でございます。

それに付随して石油化学製品や自動車保険から始まったんですが、生命保険損害保険それからガスはね、家庭に入る事業ということでリフォームそれから自動車整備事業となっております。創立から72年ということなんですが、この縦の棒グラフは売り上げなんですが、実は私どもはですねあまり売上高は気にしてないんですねというのも、原油の動きによって全然売上高って変わってきてしまいます。

例えば2020年ガクンと落ち込んでるんですけれども、これ原油価格がばんと下がったということを、ちょっとこの年はコロナで販売数量も減ってるんですけれども、あまりね売上高は気にしておりません。営業利益については経常利益もそうなんですが、エネルギーって、必需品であり、消耗品であるっていうことで、例えばリーマン・ショックのときはコロナのときでも、そんなに極端に大きく落ち込むことのない非常に、その代わり利益の幅がすごく薄く狭いんです。少ないんですけれども、非常にありがたい商売だかなというふうに思っています。

総売上高、売上総利益の割合は、ガソリンや灯油、軽油といった燃料と、潤滑油、LPGと割とバランスのよい収益構造になっているというふうに思いますが、問題は非常に石油に依存しているというところでございます。

拠点図でございますが先ほどご説明したようにこれ群馬県で、この下が埼玉県なんですが群馬県南部と埼玉県の北部、この黄色い点がサービスステーションになっております。それから先ほどお話した工業用の潤滑油や、ガスはちょっと県外はないんですけれども、ガスの販売が高崎に、市内に二つと、大田、それから埼玉東北に営業の拠点がございます。

男女比率なんですけれども、業界全体を見てもですね、非常に男性比率の高い業種です。うん。ちょっとすいません先ほどね社員数160名って言って573名になってるのは、1年ごとの契約の人をちょっと含んでいるので、すいませんちょっと数が合わないんですが、ここ近年、女性の採用、特に新卒採用に力を入れてまいりました。結果ですね女性の今比率が上がってきて、従来、女性はどちらかというと補佐的な仕事をする業務が多かったんですけれども今は営業職とか、総務でももう採用の中心でやってるとかそういうね、仕事の中心で活躍する女性が増えてまいりました。

 

【赤尾商事の地域多角化への道のり】

赤尾商事地域多角化への道のりということでね、船井総研さんにすごいかっこいいタイトルをいろいろつけていただいたんですけれども。2008年に私代表取締役になったんですけれども、今考えますと、本当にど素人でですね、経営権系の知識もなければ経験ももちろんないですし、それからガソリンスタンドやそ、そういう油の営業いうそういう実務の経験も実はなかったんですね。

総務の経理のところ手伝ってただけでしたので、そういうわけで今考えるとよく社長になったなと思うんですが、そんな状況でのスタートでございました。ただね、スタートは素人なりにちょっと感じていた当時の課題というところはですね、2008年、私が社長になった段階では、もう既に需要はピークアウトしてました。

2000年の初めぐらいにガソリンもピークアウトして、もうこの先、需要は増えていくことないってわかっていたんですね。でもやっぱりまだまだ大丈夫っていうやっぱり会社全体が危機感がないというか比較的に安定的に利益も出ていたのでそういう状況でした。

それから創業者である父とその後、叔父が10年ぐらい社長やってくれたんですけれども、非常にね、リーダーシップのあるトップダウン型の会社でしたので何となくみんなね、言うこと聞いてばいいんだみたいな社員がちょっと多かったかなというふうに思っています。

 

そういうところが課題だなと素人ながらも漠然と感じていました。2008年社長になっていろいろ課題はありながら、何となく2018年、10年ぐらい過ぎてしまったんですけれども、この夏に実は私ある研修でシリコンバレーに参りました。

ちょうど2016年17年18年ぐらいって石油元売り、例えばENEOSさんとエクソンモービルが一緒になったりとか、私ども出光系なんですけども、出光も昭和シェルと一緒になるならないというちょうど騒いでいた頃だったり、電気やガスの自由化やそれから私の方で車に関わる仕事なんです。

車が100年に一度の変革期とかね、あのケースとか言われ、ちょうどその頃でございました。ちょうどシリコンバレーに行って、それこそね、テスラがバンバン走っていて、それからGoogleの自動運転を何か計測する。車みたいのもいっぱい走っていたり、それから研修中、移動は全部Uberでやったんですけれどもこういうふう見たり体験したりすることで世の中って本当に変わっていくんだなということを、ものすごく実感いたしました。

それでですねちょうどこのタイミングで中期計画を作るとこだったんですけれども、今までの中期計画の作り方って今年の売上が100だとすると来年は102とかそういう積み上げ式で今まで計画を立てていたんですけれども、やっぱりそれでは駄目だよねということで、バックキャスティングっていうので、お聞きになったことあると思うんですけれども、そういう方式で中期計画を立てました。

ちょうど2018年ぐらいのときに、12年後の2030年、世の中がどうなっているか。空飛ぶクルマが出てるんじゃないかとかね、もう事務職っていう仕事はなくなってるんじゃないかとか、そういうのを社員と一緒にネットで調べたりして、2030年をまず世の中を想像して、そのとき私達何やってんのと、石油だけやってていいのっていうようなそういうディスカッションをしました。

そのとき決めたビジョンがすいませんちょっとここにはないんですけれども、お手元の会社案内の2ページ目に、2030年ビジョンというふうに載ってるんですけれども、石油業に頼らず、世の中の困りごとを解決する会社になりましょうというふうに決めて、そこから逆算してやるべきことを決めていきました。

一番大きいのはそうですね、2ページのちょうど右側のページの真ん中に2030年ビジョン、これ2018年にみんなで決めたビジョンです。そこからね、お困りごとを解決する時、新しい事業をたくさんやっていきましょうということで、2017年ぐらいから立ち上げた事業の一覧でございます。

こんな数ばっかりはあるんですけれども、船井総研さんのパンフレットにあるように、もう数年で何億みたいな事業は実はございませんで、本当に本業から派生した小さいスモールビジネスばかりでございます。元々、新規事業に取り組んでいくっていう土壌がなかない私達ですので、とにかく小さいチャレンジをたくさんやっていこうと小さいチャレンジをやってるうちに、何かね、あれ、これ意外とね、芽があるぞというものが出てくるかもしれませんし、何かチャレンジぐせをつけておくと、何か大きなチャンスが来たときに、思い切って挑戦できるんじゃないかということで今はそんなに大きな冒険はしない、スモールビジネスにチャレンジしているところです。

この表は実は作っていただいたんですけれども、私もこの表を見たときに気づいたんですが、社員主導型と社長主導型ってあるんですが私主導型って2017年18年なんですよね。それ以降のものって、実はこの21年22年のこの事業も、社長主導となってるんですが、勉強会に行こうよって言って、一旦連れて行ったのは私なんですけどやりましょうって言ったのは社員なので、もう限りなく社員主導に近いかなというふうに思っています。

なので今新しくいろいろ始めていることは私がやろうって言ったっていうことよりはどちらかというと社員のアイディアやその他の方々の助言で始まったビジネスとなります。ちょっと簡単に事業の内容を説明したいと思います。

 

 

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今 亮太郎

執筆者名:今 亮太郎

多種多様な業種・業界の中堅・大手向けコンサルティング業務を経験。

具体的には、大手企業の戦略策定や事業計画策定、市場調査など幅広い領域の実務をこなす。

現在は、いい会社を一社でも増やす思いで「成長戦略づくり」「新規事業立ち上げ」「ホールディングス化」「組織づくり」等、の「中堅企業の価値向上支援」を行っている。

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