新規事業策定

【講演録】新商品に困らない!売上20億から165億への成長~革新と成長を続けるグローバルメーカーの事業戦略~ 取締役会長 小原勉氏 株式会社工進_前編

2024.07.17

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今回は弊社主催の企業価値向上経営フォーラムでの株式会社工進、会長の小原様による講演録になります。

前編・中編・後編の3部作となっておりますが、この場でのみお話しいただいた貴重な内容も多く含まれておりますので、ぜひお読みください。

1.会社概要と経営理念

業種:ポンプ・園芸機器・発電機等の製造及び販売

売上高:156億円

従業員数:280名

創業年:1918年

創業者・何代目:2代目

 

皆さんこんにちは。ただいまご紹介を賜りました、株式会社工進の会長の小原でございます。40分ほどですねお時間を頂戴いたしまして私が失敗もしながら、取り組んできた、その辺のポイントの事象を皆さん方にお話をさせていただきたいと考えております。

最初、会社概要。私どもの会社は私の父が、創業いたしまして、父が社長を務めましてその後、私が長男でございますから、男3人の長男ですから、当時は、長男が後を継ぐというのが一般的でございますので、主先代の後を継いで、社長に就任いたしました。今従業員が280名と書いてますけども、賞与ボーナスを払う、正社員と我々呼んでますけども、そういう社員を約120名ぐらいなんです。 あとはパートタイマーのパートさんとか嘱託の方とかですね、あるいは契約書の社員。そういう方が社員の数よりもたくさん、160名ほどいらっしゃいます。会社概要はここに書いてある通りでございます。 私どもポンプメーカーでございます。

創業、ちょうど75年を経過いたしまして、売り上げの商品の明細書いてますけど、ポンプが97億円、海外も含めまして、97億。あとは、その次に開発してまいりました噴霧器ですね。 いろんなタイプの噴霧器、それが22億それから発電機、そしてSmartシリーズと書いてますのは、あのバッテリーをリチウム多いようなバッテリーを使いました。園芸関連の機器なんですね。草刈り機とか、あるいはチェーンソーとかそういう商品類ですね。 それから最近の除雪機、こんな商品も開発をしてまいりました。ですから普通はポンプメーカーですと、ほとんどがポンプで、他の商品は少ないということなんです。私どもは、いろんな発電機であり、除雪機まで、開発をして参りました。それには経緯がございますので、後ほどその辺の経緯をご説明をさせていただきます。

2.社長就任と目標設定

35歳に父の後を受けまして就任をいたしました。ちょうど私は42年間社長在任をさせていただきました。売上額の8倍になりましたと書いてますけれども、なぜその8倍になったかという要因の一つは、社長就任した頃に、ある経営コンサルタントの方に質問いたしました。 社長に就任して、周りの人から、創業者の大石社長も偉かったけども、2代目もですね、よう頑張ったなと。そういう世間から、評価をいただくには、どれぐらい会社を成長させたらいいんですかと。そんな素朴な質問をしたんですね。そしたらその方がおっしゃったんですね。そうやな、売り上げ8倍から10倍ぐらいにしたらね、世間の人はそういう評価をしてくれるかわかりませんねと。こんなアドバイスをいただきました。 それで私も、そうかと、そしたら自分が社長在任中に、8倍から10倍、売り上げが社長就任時は20億弱でございましたから、160億からうまくいけば200億、それぐらいに持っていかなあかんのかと。 当時、35歳の私は心の中で、そんな決意というか、目標設定いたしました。

しかし、簡単に160億、200億はいきませんので、まず最初は、4年間56億と、昭和56年に56億と目標設定したんです。 第1ステップ、それが達成できたら、100億が達成できたら、最低160億と心の中で、そんな思いを持って経営に当たったということでございます。創業期、第2創業期、転換期、成長期と分けて書いてありますけれども、要は私どもの基本的な考え方はお客様のお困り事を解決すると、これがメーカーの大きな使命だと思いますから、全てはお客様のため、顧客起点の発想ですね。全社員が持つと。

それともう一つは、実行する社員1人1人を大切にする社員に対し、あの社員はやっぱり同志でございます。私自身の思いを伝えて、そしてこの協力をしていただく。非常に大事な、パートナーでございますから、やっぱり社員を大切にしていかないかんと、こんな二つの思いを持って経営にあたってきたと、こういうことでございます。

3.創業者の経営方針とその実践

これ私どもの創業者が作った経営方針なんですね。書いてあることはごく簡単なんですが、一つ目は互いに心の中にもち、立てて優れた特徴のある優良中堅企業を目指しましょうと。二つ目は創意工夫で生産性を高める業界のトップ、三つ目は優れた商品適正な価格、確かにブランド新ブランドを世界に広めましょうと。四つ目は常に努力を重ねて待遇の向上を図り、安心して働ける会社にしましょう。 それから五つ目はみんなの会社をみんなで築き上げましょうと、こういう五つの項目がございます。

私は社長に就任いたしまして、他の方から、あの社長は、どういう点に力を入れてどういう考え方で経営をされるんですかと。もしもそういう質問を受けたら、私は創業者が、作った経営方針、この実践、この五つの項目の実践を頑張ってね、さらにレベルが上がるように経営をしていきますとそういうお答えをしていましたし、そういう気持ちを強く持っておりました。 やっぱり創業者の思い、やっぱり2代目を、まずはそれを、ちょっとその実践実行していくとこれが非常に大事なことではないかという思いですね。この経営方針世襲入れば社訓とか経営方針とか、書いてますけどもなかなかそれを全社員が、協力をいただいて実践ができてるかというと、そうでない会社もあると思うんですよ。 ですからこういう経営方針を、みんなの社員の協力を得て、よりレベルを高く実践していくと。それがですね、2代目社長の、私は大きな使命の一つであると。そういう認識をしております。ですから中堅企業、これもあるときですね、取引銀行からおすすめをいただきまして、審査の格付けを一度取られてみたらどうですかとそういうお話がございました。

上場企業は、みんな格付けがございますけども、そうでない企業は案外格付けを取っている企業は少ないと思うんですよ。銀行からそういうアドバイスを受けまして、決算書3期分提出をするんです。 それ要は評価が出るんです。最初は提出したときはAAやったんです。やっぱり一番レベルの高いAAA、これを取りたいから翌年またみんなで頑張って決算書をまた出しました。そうするとおかげさまですねAAAの評価をいただきました。それがもう11年か12年前なんですね。 昨年も10年ぶりにまた決算書をお出しをいたしました。おかげさまでですね、AAAをいただいた状況にございます。

やっぱり業界のトップ2番目は、業界のトップはいりましょうと書いてますけど、私は、やっぱりここの表現を受けて社内で話をするんですね。 この商品を開発したら、5年かかるか10年かかるか、何年かかるかわからないけども、最初は業界のトップシェア、これを目指そうと。業界のトップシェアを目指せないような商品は開発しないと、今はそういう考え方を持っております。 ですから最後発で開発しても、トップシェアに持っていこうとすれば、やっぱり商品売り物を磨き続けると、最初出した商品が、クレームがあれば当然そのメーカーは、改良せざるをえませんけども、クレームがなくてもお客さんの声を聞いて、お客さんが今の商品で、もっとこうしてほしいという声であるとか、困りごとがあれば、もうその商品改良していくという考え方です。 指定商品を磨き続けて、お客様にご満足を多くのお客様にご満足いただければ、何年かかかって、結果、必ずトップのシェアが獲得できると私はそんな思いを強く持っております。ですから、よほど特徴、お客様から見て特徴のある商品を開発しないかんと、そういう考え方でございます。この三つ目、新ブランドを世界に広めましょうと、これもちょっと後ほどお話しましょうか。

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執筆者名:アカウントパートナー室

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