新規事業策定

【講演録】新商品に困らない!売上20億から165億への成長~革新と成長を続けるグローバルメーカーの事業戦略~ 取締役会長 小原勉氏 株式会社工進_後編

2024.08.07

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1.新商品開発と国内生産の強化

その後1999年ですが、商品もこれぐらいのお値段ならお客さんも買っていただけると。それを基準に、それで利益が取れるように商品を開発するという現在そういう考え方なんです。 いくらいい商品を作っても、お客様から見て、いや欲しいけど値段が高すぎてちょっと買いづらいと。こういう商品ならもう作らないという考え方です。それともう一つは、新商品を開発して営業がお客さんの方に説明に参りますね。 いやうちの商品はライバルと比べてここが違いますとか、そんな説明をしますけれども、本当にお客さんから見て、良い商品だと、そういうやっぱり特徴のある商品でないと、お客様にせっかく開発でもたくさん売れないし、そんなことありますから、私はこれ他からの意味合いから参考にしたんですがね。見てすぐ、使ってすぐ、もう誰にでも、わかる、優れた差別化を見ても違いがはっきりわかり、使えばその良さが誰にでもわかると。もうそういうキーワードしか、キーワードを満たした商品しか作らないと、そういう考え方になりまして、社内で宣言をいたしました。 新商品開発に力を入れるのはいいけども、見ても違いがはっきりわかる、使えばそれが誰にでもわかると。そういうキーワードを満たす商品しか開発しないとそういう宣言をしましたらね。それからやっぱり社員が変わりましたね。開発商品のスタッフを入れ替えたわけでもないのに。これ中途半端な大して特徴のない商品を持って開発を申請したら、もう社長判子押してくれないと。こういう社員が思いなりましてね。 指定はやっぱりそうするとお客さんとこ行ってですね、どういう困りごとがあるのか、やっぱり開発する担当者を聞かざるを得ない。その社員の動きが変わりました。私は反省をいたしました。やっぱ社長自身が甘かったと。社員は力を持ってるんですけども、その力を100%引き出せてなかったなと。そんな反省をいたしたこともございます。

おかげさまで、最近の開発商品は何らか特徴付けてますからだんだん、おかげさまでシェアも、上がってまいりまして、いろんな商品作ってますけれども、No.1のシェアの国内ではNo.1のシェアの商品が多いという現状でございます。それでポンプ以外に開発をしました。そして海外工場も作りまして、何とか売り上げも、落ち込まずに経営ができましたと。売上100億円の奇跡とか言ってます、私どもは、フリーダイヤルを、もう早くから作業をして現在はですね女性のスタッフを何名かおりましてね1ヶ月に、お客様に1500件から3万3000件毎月ね、お客様から苦情や要望をいただくようになりました。私は、メーカーにはなかなか、お客様の本当の、困りごとの声が入ってこないと、そういう考え方です。特に経由してぜひユーザーそういう販路ですね。ユーザーの声がね、ほとんど入ってまいりません。

私の経験では、当時ですけど、お客さんから入ってくる情報は、お宅の商品をポンプ高いよと、安いポンプはこれありがとう、これが売れないとそんなあの値段の情報ばっかりなんです。もうそんなお声ばっかり聞いてたらいかんとユーザーの本当の声を、工場に、特に技術をその連中に直接聞かせたいということでフリーダイヤルの電話を入れました。そして私は、2人以上から声が出たら開発と書いてますけどね。私もできるだけお客さんとこへ訪問する時間を、多く取るようにそんな動きをしてまして、あるお客さんからこんな商品開発をするとまた違うお客さんも彼も、同じような意見が出ればもうこれで開発2人か3人の声を聞いても、僕もそういうこの判断をしてまいりました。これはやっぱり僕はデパートのトイレの話をするんです。広いデパート、初めて行ってトイレ行きたい。しかしウロウロ歩いてどこにトイレがあるかなかなかわからない。そうすると、やっと自分で見つけていかれる方もいらっしゃるけども中には、ウロウロ歩いても見つからなかったら、初めて店員さんにお手洗いどこにありますと、聞かれる方がいらっしゃる。しかし、聞かれる方はごく一部ですけども、その聞かれずに苦労されてる方がたくさんいらっしゃると。そういうデパートのトイレのところからそんな判断基準を持つようになりました。差別化商品、ありがたいことに私はあの商品開発で、あの困ったことがないんです。

メーカーさんはどんな商品開発したらいいのかなと。困っていらっしゃるメーカーさんも、あると思うんです。私自身も新商品開発に困ったことない皆お客さんからですね高柴さんこんな商品を作りませんか、作ってほしいですと、それをその声を受けて、そして開発していったと。ですから発電機とかで除雪機とかあのスマートシリーズとかそんなポンプ以外の分野の商品を開発しました。これもね、輸出で日本のメーカーのエンジンを搭載したポンプを販売していたんですけど、中国勢が安い値段で、半値ぐらいの値段でコピー商品を作ってきます。そのお客さんからいや工事さんそれはもう、商品は良いけれども、値段が高すぎると、こういうお声を受けましてね。それでもう自社で、エンジン開発をしようということで、中国のメーカーに委託生産はしますけども、日本の品質のエンジンを、中国で作ろうということでエンジンを作りました。関係で発電機とか、あるいは除雪機とかそんな商品が、あるいは洗浄機とかそんな商品が増えてきたとこういうことでございます。

それから次のエンジン開発でありますので、そして財務体質の改善、講師の方から財務体質改善のお話が出ました。私ももうこれからは、日本のメーカー同士、競争する時代ではない。 これからの競争相手は海外の強いメーカーともう競争させない感じでやってくると、自分なりにそういう認識をしまして。財務その強い人の贅肉を使わない会社を作ろうという意識を持ちまして、そして財務体質の改善に取り組んでまいりました。当時は手形、国内のお客様には手形を頂戴してまた自社も、約束手形を振り出すと。そんなことでしたけど、もうそんな状態でしたけども、もう営業の社員に宣言しましたね、もうこれからは国内も、手形取引をしないと、支払いも現金にする。その代わり、お客様にもお願いして、手形を頂戴してるお客様をもう現金に換えてもらいなさいと、こんな社内で宣言しました。営業の連中も困ったと思うんですがね。しかしおかげさまで長いお客様は1年半ぐらい、寝かかったお客様もありますけれども、取引させていただいてます。お客様が全て手形から切り替えていただきました。 そして当時まだ借り入れがございました。20億ぐらいの売り上げがありましたけれども、銀行からの借り入れも、20数億ありました。もう銀行の借り入れをゼロにすると。そんなことでもう5年ほどかかりましたかね。借り入れもゼロになりました。自己資本比率も80%だって書いてますけれども、昨年は87%ですか。40%ぐらいの自己資本比率だったんですが、それが、おかげさまでどんどん、やっぱりバランスシートを見直していきますと、やっぱり無駄があるんですね。僕は思うんですけども、企業さんの経営者を、損益計算書には関心がある。売上なんぼで経費でいくら利益出たと。これ1年1年の成績ですからね。やっぱり会社を設立してから今日現在の姿はですね、貸借対照表、バランスシートが実態を表してますからね。やっぱりバランスシートを、勉強されて、そしてその見直されると、僕は財務体質を、大きく変わっていくと思うんです。私もいろいろ在庫も減らしなさいとか、いろいろ取り組んできましたけど。 案外ね、案外順調早く、自己資本比率が40%から50、60、70そしてもう80代。比較的に簡単にというわけでもありませんけども、順調に自己資本比率が高まったなというふうに思ってます。

それからもう時間がございませんのであれですけども、国内生産の強化、2013年これまで安倍さんが、総理大臣になれてそれから為替をどんどん円安の方向に、持っていくというような動きが起こりました。 ですから私は、今までは円高の時代は、海外で生産するメリットがありましたけれども、もうこれからは、もう海外生産に頼れないね、我々日本のメーカーですからね、もう日本でやっぱり生産しようと。もう社員の皆さん方にも知恵を出していただいて、必要な設備をその投資をして、その両方で、国内で、中国に負けない、中国負けないコストで物作りをしていこうと、そういう決意をいたしまして、いろいろ見直しをしてまいりました。10年間にわたりまして、もう機械も設備もうどんどん10年以上使って機械は、もう新しい機械に入れ替えなさいと。幸いにも、中小企業の競争力をつけるために日本経済を良くするために優遇税制が、現在もございますね。例えば5000万の機械を入れても、もうその年度に、もう帳簿価格はゼロになると、そういうその優遇税制を、利用させていただきまして、10年間で設備機械だけで国内だけで20を計算しましたら、20億円ほど、いろんな新しい設備を入れました。 工場も建てましたから10年間で建設費まで含めますと、30億円ぐらいですかな。それぐらい投資をして、現在はまだ継続中なんですがそんな経営をしております。ここに書いてますように、お客様の声を受けて、そして開発できるものは、我々の技術力で開発をして、もうどんどん新商品を増やしてそして一定の利益を上げてそして財務体質も改善していくと。私は今は、研究開発投資も、あるいは工場の設備投資もあるいは販売促進の費用も全てもう自己資金でね、外部依存せずに、自己資金で経営をしていきたいとそういう思いを持ってましたから。ようやくですね、そういう考え方で、経営ができるようになってきたということでございます。それからもう付加価値系ね、それまではね、2015年までは、やっぱり、目標計画、皆売り上げです。 僕はね反省しました。もう売り上げを目標にしている経営をやめていこうと。やっぱり営業マンでも売り上げ目標があると、少々利幅が薄くてもね、利益が少なくてもやっぱり売上売上言われますとやっぱりその売り上げを取っていこうとします。 もうそんな経営を続けたらいかんなと。やっぱり付加価値を、いかに増やすか。もうそういう経営ですから、これも営業の全員に話しましたね。売り上げは下がってもよろしいと。これからは、もう売り上げ目標に経営をしないと、目標は付加価値に変えると。ですから皆さん方も、頭を切り替えて、いかに付加価値が取れる商品を、お客様にすすめるか、そういう営業活動してくださいと、ということで付加価値系、結局、僕は売り上げが下がってもいいと言いましたけど、売り上げがない。結果そんな状況でございます。

2.社員と企業文化

最後に、これも申し上げましたね。社員も、やっぱりどうしても、自社の社員は、あの社長の目線で見ますからね。やっぱ足りないんです。やっぱり目線を、やっぱ下げてたんだ。うちの近くにあるね、日本電産、今もう2兆4000億近い売り上げを、M&Aで達成されましたけども、その永森社長、今会長さんですけども、もうやっぱ社内にはもう自分の後を継いでくれる人、人材いないということで、外部、日産とかソニーとか、たくさんそういう人を後継者に、据えられましたけども、1年前、反省されましてね。 やっぱりもう社内の人間から次の後継者を選ぶということで選ばれましたね。ですからやっぱり社内の人間は足りないと思ってますけど。やっぱり100%で100%やっぱり力を出すと、もう出してもらうと、そういう考え方でですね、やっぱり任していかなあかん。 僕はそう思いますね。私どもはもうここに書いてますように、年齢性別も関係なし。私この仕事をやりたいと。そういう前向きの社員に、どんどん仕事を任していくとこういう考え方です。待遇面も、おかげさまで上場企業、今遜色ない待遇、今でもっていうことができましたと。 創業100年に向けて、ここに書いてます。こんな思いを持っていると。こういうことでございます。

3.船井総研との協力

次お願いします。これ最後に、実は昨年でしたかね、船井総研さんにお願いして、革新と挑戦という本を多少お話してコピーライターと書いていただきましてこの本を5,000本ほど、印刷をしてですね、社員はもちろんですけど、取引先のお客様にも配りをしたんです。 私はですね、例えばうちの商品をね、アルコール店地方の小売店さん扱っていただいてるけども、工進とどんな考え方でどんなことをやってるメーカーはもうさっぱりわからんと、いやこれではお客様に、自信を持って商品をすすめていただけないと。こんなふうに考えてましてね。 営業マンがもしもお邪魔しても、会社の考え方、そんなお話するわけありませんよね。ですから、こういう出版物によって、この企業の考え方、思いややっていること。そんなことを、お客様にお伝えをしたいと。そしてお客様がこの本を少しでも読んでいただいて、そして今日名刺していただけたら、こうしてこんな会社とこういう会社なら安心して、自信を持ってお客様に商品をすすめていこうと、そういう気持ちになっていただきたいということで船井総研さんにお願いして本を出版をいたしました。 おかげさまで、いろんなお声も聞かせていただいてますけども、やっぱりメーカーの思いを、ユーザーにまではなかなか伝えられませんけれども、販売をしていただくことで、いろいろ先のお客様に知っていただくということは、非常に大事なことではないかなというふうに思います。過去にも2回ほど同じような方を、お客様にお配りをしてるんです。 時間が限らず時間でございますが、話が中途半端になりましたけれども、私のお話をこれで終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

 

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