技術が支えるパーパス経営/株式会社物語コーポレーション(売上610億)/2022年6月号

年商100億、次なるステージを目指す企業に必要な「ブレない姿勢」パーパス経営の実現

新型コロナウイルスは「非日常」から徐々に「日常」へと変わりつつありますが、 物流コストの上昇やそれに伴ういろいろなものの値上げなど、経営を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。 そのような状況下でも、成長を続けている企業は存在します。 そのような企業に共通するのは、会社の存在意義や大切にしたいこと、在り方を徹底して守ること、「ブレない姿勢」を持たれている点です。 企業というのは、規模の拡大や時間の経過に伴い、どうしても創業時の思いや大切にしていることなどが薄れていってしまうものです。 しかし、変わらぬ成長を続ける企業はそれらを弱めることがありません。
ただし、企業の規模や状況に伴い、思いやコンセプトを保ち続けるための方法は変化しています。 船井総合研究所がコンサルティングをさせていただいる中で、 パーパス経営を徹底し、同時に新たな技術・テクノロジーを取り入れることで革新を続け、成長を続けている特に注目して 欲しい企業様の事例と、経営者のインタビューを今回もお届けします。
さらなる成長のためのヒントとしていただければ幸いです。

Consultant  Introduction Consultant Introduction コンサルタント紹介

株式会社 船井総合研究所 
価値向上本部 アカウントパートナー室 
兼 第二支援本部 士業支援部 
シニアコンサルタント 

Keisuke Suzuki

鈴木 圭介

船井総研入社以来、法律事務所業界のコンサルティングに従事。業界慣習に則した業績UP提案は、規模感を問わず、多くの事務所の成長を実現し、弁護士会においても多数の講演実績を持つ。中堅大手向けのコンサルティング部門を兼務し、特に100億円を目指している企業及び事務所のビジョン・ロードマップの策定、グループ経営に向けた組織再編、新規事業開発といった
経営体制の変革及び実行支援を得意としている。主な著書・共著『新訂版弁護士のためのマーケティングマニュアルII分野別実践編』2017年第一法規株式会社、『改訂版 法律家のためのWEBマーケティングマニュアル』2015年第一法規株式会社、『士業の業績革新マニュアル』2015年ダイヤモンド社。主な講演実績:2019年第一東京弁護士会全期旬和会ProfessionalLawyers Japan 2019「弁護士のためのブランディング戦略」、2017年大阪弁護士会五月会「弁護士のためのマーケティング戦略(企業法務篇)」。

Interview & Report

株式会社物語コーポレーション
代表取締役社長

Hiroyuki Katou

加藤 央之

会社が大事にする 「おせっかい」をテクノロジーで実現、 顧客満足度アップ

創業以来のコンセプト「おせっかい」を高いレベルで実現するために、人がしなくてもよい仕事をすべて代行する 配膳・運搬ロボットの導入をサポート、省人化による生産性向上だけでなく、スタッフが接客に専念することで顧 客満足度が上昇。ほかにも中国市場への展開にあたり、船井上海が様々な知見を提供し、広範囲にサポート。

会社が大事にする 「おせっかい」をテクノロジーで実現、 顧客満足度アップ

創業以来のコンセプト「おせっかい」を高いレベルで実現するために、人がしなくてもよい仕事をすべて代行する 配膳・運搬ロボットの導入をサポート、省人化による生産性向上だけでなく、スタッフが接客に専念することで顧 客満足度が上昇。ほかにも中国市場への展開にあたり、船井上海が様々な知見を提供し、広範囲にサポート。

船井総研は「一緒に進める」を大事に、多くのものを提供してくれて、 またNOも言ってくれるパートナー

支援で得られた成果

新たな商品・業態など、成長戦略を 支える差別化要素をそのときのニーズ に合わせ船井総研と開発。
近年では配膳・運搬ロボット「 S e r v i ( サービィ)」導入により、顧客満足度向上に貢献。
また中国市場への展開にあたって、船井上海が知見を提供。

【1】プロジェクトの概要

プロジェクト開始前の課題

・将来的な労働人口減少を見据えた 店舗価値の向上
・国内市場縮小でも成長を継続させ るための海外市場展開

提供したソリューション

店舗での生産性向上とヒトが本来すべき付加価値を生むソフトバンクロボティクスの配膳・運搬ロボット「Servi」導入を提案。要望のヒアリング、テスト導入を経て、同社「焼肉きんぐ」へ約400台を導入。
また、中国市場においては市場環境等についての情報提供を行うと同時に、意思決定をサポート。

導入後の効果

「Servi」導入により、接客スタッフの稼働率が向上し、同社の大切にするコンセプト「おせっかい」を高いレベルで提供できるようになり、顧客満足度の向上に貢献。
中国市場では事業拡大により知見の蓄積と、日本の従業員の成長においても相乗効果が生まれている。

【2】プロジェクトの詳細

配膳・運搬ロボット導入で店舗価値向上

物語コーポレーションは「焼肉きんぐ」など15の外食事業ブランドを持ち、国内591店舗、海外19店舗を展開しています。
船井総研は同社が上場を果たした2008年頃より、時期ごとに同社が注力したい分野についてコンサルティングサービスを提供してきました。

同社には、そのコンセプトである「おせっかい」を店舗にて体現するスタッフが存在するのが大きな特徴となっています。
「焼肉ポリス」をはじめとする接客スタッフが、お客様に肉の焼き方や食べ方などを伝えることが付加価値となって、店舗価値を向上させているのです。
この「おせっかい」はヒトにしかできない仕事ですが、一方で配膳など必ずしもヒトがやらなくてもいい仕事も存在します。
こうした背景から、船井総研は、配膳・運搬ロボット「Servi」導入を提案しました。
主な狙いは以下です。

❶やらなくていい仕事はロボットに任せ、生産性を高める
❷ヒトにしかできない仕事に注力し店舗価値を高める
❸将来の労働力人口減少を見据えた対策をとる

もともと「人でなくてもできる仕事はトがやってくれたらよい」と考えて社の加藤氏。しかし、導入は難ししれないという懸念もありました。
そこでまずは同社の焼肉やお好み焼業態の事業部長などからも、そと期待を含め要望を共有する場を設定。
そのうえでServiのテスト導入を行いました。テスト導入で同社は、十分な安定性や性能の高さを確認し、活用の目途が立ったことから「焼肉きんぐ」での一斉導入が決定しました。
この結果、Serviに最大8km/日の料理提供を任せることで、狙いどおり接客スタッフの稼働率も増えました。
同社では顧客ロイヤリティを測る指標であるNPSも向上したことからも導入効果を実感しています。

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