“超地域密着”と”多角化経営”/株式会社シアーズホームグループHD(売上230億/従業員580名)2022年10月号

売上100億を超える源は「地域の全ニーズをカバーする」戦略

人口減少などにより、地方に拠点を置く企業の経営環境は厳しくなっていくことが予想されます。そのような状況下でも、熊本を拠点に毎年110%以上の成長を遂げていて、
10年で業績5.3倍、経常利益率も7.1%と同業他社を大きく引き離すシアーズホームグループHD。「その地域の“家を買う”ニーズをすべてカバーする」戦略は、
限られた商圏でも成長を続ける力となっています。
同社が一体どのようにして「超地域密着」と言える形を確立したのか、詳しくお伝えします。
また、深いレベルの地域密着をしながらも、
さらなる事業拡大を目指して多角化や県外進出を進めるシアーズホームグループHDの姿は、
縮小する市場でも大きく成長するためのモデルとなるものです。
売上100億を超える大きな成長のためのヒントを、同社より得ていただければと思います。

インタビュー&レポート

株式会社シアーズホームグループHD
代表取締役

Fuminori Marumoto

丸本文紀

地域密着×多角化経営
10年で業績5倍、年商200億円突破

その強さの秘密は「超地域密着」商圏の「家を買いたい」ニーズを高価格帯から低価格なものまで広範囲にカバーする「松竹梅戦略」と「暗黙知を形式知に」優れた人材育成システム。
商品力×営業力×ブランディングで、圧倒的一番企業に。

BusinessSummary

住宅・不動産で多角化、地域内の「家を売る」マーケットをすべてカバー

住宅不動産業、リフォーム事業などを手掛ける株式会社シアーズホームグループHD。シアーズホームグループの持株会社で、総売上高は約230億円(2020年度)です。
本社を置く熊本では、業界1位の売上。さらに現在は近隣の福岡・佐賀・鹿児島エリアへも進出しています。

マーケット別に会社を分けて多角化

同社の特徴が、グループ各社による異なるビジネス展開。
主力とする注文住宅、規格住宅、建売住宅、リフォーム・リノベーションのほか、ホテル事業、金融事業や専門工事業を手掛けるグループ会社など。
これら運営会社は、顧客の取り合いにならないように事業・ブランド・価格帯で分けられ、顧客紹介につながるなどの相乗効果も生まれるほど。
こうして同社は地域内の「家を売る」マーケットをすべてカバーすることを可能としています。

トップ営業の技術を共有

そして、これらマーケット戦略を実現していくための仕組みが、同社の人財戦略です。
ビジネスモデル別に営業を仕組み化し、独自の研修制度「シアーズアカデミー」として紙面や動画でマニュアルを整備。
さらにSalesforce(セールスフォース)を活用しながら、営業KPIや進捗状況を可視化しています。
こうして、トップセールスパーソンの「家を売る技術」を、「営業の型」×「Salesforce活用」×「教育の仕組み化実践」に 落とし込むことで、
強い人財を短期間に育てられる仕組みを整えています。

他にも、グループ内各社の採用・育成・定着を支援。
これにより、新入社員の離職率を下げ、またグループ会社の経営者や店長への負担を軽減できるようにサポートしています。
こうした人財戦略によって、同社は強い人財を短期間で育成できています。営業歩留率を見ると業界平均の10%に対し、同社は20%超。
同社の、家を売る技術が高いことがわかります。
こうしてコロナ禍にあっても、成長は止まず2019年から2020年には前年比120%の成長を果たしました。成長は人財に還元されます。
経営指標には「会社の平均年収を5%以上、毎年上げ続けること」が掲げられ、実際に毎年15%以上の売上成長、社員1人売上5,000万円以上、
粗利30%以上などのミッションが達成され、
平均年収を5%以上アップしても営業利益率は8%以上となっています。

地域創生にも貢献

また、同社は年商の1~2%程度を目安に、利益を地域に還元しています。
野球をはじめ、サッカー、バスケットボール、バレーボールの地域チームを、スポンサーになって支援。
また、096k熊本歌劇団など、様々な文化団体も支援。他にも熊本市民会館のネーミングライツの獲得や、地域観光への支援も積極的に行っています。
同時に企業ブランディングにもつながっており、紹介・口コミでの紹介率向上にも貢献しています。
現在、同社の紹介・口コミ経由の受注比率は50%を超えます。

TurningPoint

松竹梅展開で地域のマーケットを攻略

1989年に、小売業の経営に携わっていた丸本文紀氏が不動産の仲介業を行うシアーズコーポレーションを設立したことに端を発する同社。
ターニングポイントは2008年にありました。
それまでは1ブランドのみを展開していましたが、1つのブランドで様々な価格帯を扱うと、営業担当者が売りやすい価格の安いものの販売に力を入れる傾向が出てきたほか、
顧客にとってもわかりにくいことから、価格帯ごとのブランドを増やしていきます。これが同社の進める松竹梅展開です。

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