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【100億ロードマップ】地方の企業には”未来の可能性”がある
2023.03.06
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年商1億円の会社と年商10億円の会社の違いは、ズバリ、再現性のあるビジネスモデルを確立しているかどうかです。
再現性があるからこそ、人材の採用・育成や多店舗展開で業績を拡大することができます。
そして、事業が軌道に乗れば、毎年2ケタ成長どころか、5年で売上10倍というのも決して夢ではありません。
【年商20億円・30億円の壁】
しかし、年商が20~30億円に到達した頃から成長が鈍化して頭打ちになり、
そして次第に業績が低迷するという企業が少なくありません。
そんな「壁」を乗り越えて年商100億円を達成した企業は、ほかの企業と何が違うのでしょうか。
それは、短期的に事業を拡大する「事業戦略」だけではなく、中長期的に企業価値を高める「経営戦略」があることです。
具体的には、企業としての信用力を高めて金融機関からの融資枠を広げたり、
外部からの投資を受け容れたりして、ファイナンス力を強化します。
そうして得た資金によって、「事業投資」のスケールを大きくしていきます。
つまり、「費用対効果」による業績アップから、「投資対効果」による業績アップへと、戦略をシフトするのです。
【年商100億円に向けての3ステップ】
私は、年商100億円企業になるためには、大きく3つのステップがあると考えています。
第1ステップは、既存事業の高収益化を実現して、キャッシュフローを1.5~2倍、良くすることです。
投資対効果が高い事業をもつことで、金融機関からの信用力を高めて融資枠を拡大するのです。
第2ステップは、高収益化した既存事業を担保に金融機関から融資を受け、成長事業に投資することです。
たとえば、成長分野のビジネスモデルを開発したり、フランチャイズに加盟したりして、「第二の柱」となる事業をつくります
さらに、第三、第四の柱をつくるべく「多角化の事業投資」ができれば、業績アップはさらに加速します。
「既存事業投資戦略」と「成長事業投資戦略」の両輪が確立したら、いよいよ第3ステップとして、
「年商100億円企業へのロードマップ」を描きます。
具体的には、人財や店舗・拠点、システムなどへの投資計画、組織計画、「B/S」「P/L」「C/F」の各計画などといった
「未来地図(中期経営計画)」です。
それを社内外に示し、社員の協力、取引先業者の協力、金融機関の協力、
そして投資家の協力を得ることによって、計画的に年商100億円を実現することができるのです。
年商100億円の夢や計画はあるのに到達できないという企業は、
この3つのステップを踏んでいないのではないかと、私は感じています。
特に、ステップ1とステップ2を、理解しているようで、実はできていない経営者が多いのではないでしょうか。
これは、「費用対効果」から「投資対効果」へと経営体質をシフトできていないということです。
売上100億円以上の企業を分析すると、本業(創業時の事業)以外に、複数の事業を手掛けていることがほとんどです。
1つの事業で100億円に到達している企業は、ほとんどないといってよいでしょう。
つまり、年商100億円企業になるためには、戦略的な「多角化経営」が不可欠であり、
市場環境が目まぐるしく変化する現代においてはなおさら、それがベストな戦略だといえるのです。
【船井総研も多角化経営】
実は、かくいう船井総研も、創業時は小売業のコンサルティングを主としていました。
それが、現在は、住宅不動産、医療・介護、士業の各分野を主力とし、
100以上にわたる業種のコンサルティングを手がけています。
さらに、DXやHR(人財開発)、財務、IPO(株式上場)など、テーマ型のコンサルティングにも事業領域を拡げています。
つまり、時流適応しながら、事業を増やし、事業を育てるという多角化経営に取り組んできたからこそ、
100億円を超える企業になっているのです。
もし、創業時と同じ小売業のコンサルティングしかしていなければ、そうはなっていなかったでしょう。
船井総研が継続的成長を実現するために重要視している戦略のひとつが、「多角化経営」なのです。
【多角化経営×新規事業の選択】
また、売上40億円の住宅会社が、10年で200億円を超えたという事例があります。
これも、「多角化経営」へと舵を切ったことが、大きな転換点でした。
同社はもともと、中所得者層を対象とする注文住宅事業を手がけていましたが、
中・低所得者層向けの規格住宅事業と、低所得者層向けの分譲住宅事業に乗り出すことで、
新たなマーケットを開拓したのです。
これらの新規事業1つにつき30億円前後の売上をつくることができましたし、
本業である注文住宅の売上も倍増するという相乗効果も生まれたのです。
ここでのポイントは、新規事業のあり方です。
それは、既存事業と関連のある市場・商品であるかどうか。これにより、結果が大きく変わってきます。
たとえば、仮にこの会社がいきなり飲食業に進出したとしたら、このような結果にはなっていないでしょう。
新規事業がうまくいったとしても、相乗効果で本業も伸びるということはないはずです。
つまり、「多角化経営」をするにあたり、新規事業を選択する際には、
既存事業との「市場関連性」と「商品関連性」が重要だということです。
実は、その選択ミスが、企業成長を遅らせる原因になっている例が、少なくないのです。
これまで述べてきたように、売上が10億円から30億円クラスの会社が100億円を超えるには、
「多角化経営」と「新規事業の選択」が重要です。
「市場が成長しているから」「興味がある事業だから」などといった理由だけで新規事業を選択し、
多角化経営を目指しても、成長を加速させることはできません。
新規事業で業績を付加しながら、本業や他の事業にも相乗効果が得られるような
事業ポートフォリオを構築することが重要なのです。
「多角化経営×新規事業」で成長している企業は〝地方〟が多い
上記の戦略で持続的に2ケタ成長している企業は、実は〝地方〟のほうが多いことはとても興味深いです。
一見、人口減少と市場縮小が進む地方よりも、都会のほうが有利だと思いがちですが、そうではないのです。
これには、3つの要因があります。
①「競合リスクの低さ」がチャンス
1つめの要因は、競合リスクの低さです。
これは、地方で経営者の高齢化が進んでいることが関係しています。年老いて積極経営ができなくなったり、
長年の放漫経営がたたり財務的に不安を抱えるようになったりして、保守的な経営姿勢をとる会社が少なくないのです。
②「投資リスクの低さ」がチャンス
2つめの要因は、投資リスクの低さです。
都会と比べ、地方は物価や不動産価格が安いため、投資額を抑えることができます。
これは、特に住宅・不動産関連ビジネスを手がける企業にとって、大きなメリットです。
たとえば、100坪の土地を仕入れるためには、都会では5000万円以上が必要です。
しかし、地方であれば、1000万円あればよいでしょう。
ですから、地方では、建売分譲ビジネスやアパート投資ビジネスなど、投資対効果が勝負のビジネスが展開しやすいのです。
また、100坪の店舗を借りるにしても、都会であれば月100万円以上かかるのに対し、
地方では月50万円以下で済みます。
このように、地方でビジネスを展開するにあたり、投資リスクの低さは大きなアドバンテージとなるのです。
③「融資リスクの低さ」がチャンス
そして、3つめの要因は、融資リスクの低さです。
地方の年商100億円企業は、先述のとおり、「情報を担保」に新たなビジネスモデルに取り組み、
「積極経営」をして、徹底に徹底を重ねることで、短期的に業績を上げています。
すると、すぐに地元の地銀や信金等の金融機関が支援を申し出てきます。
そもそも、地方の金融機関は、融資する先がなくて困っているところが多いものです。
というのも、地方でそれなりに儲かっている会社の多くは保守的で、ほとんど融資を受けません。
一方で、儲かっていない会社にはリスクがあるため、融資できないのは言うまでもないでしょう。
ですから、積極経営で業績を伸ばす年商100億円企業に、地方の金融機関の支援が集まるのです。
以上のように、積極経営を好む〝年商100億円企業〟にとって、地方の経済環境は
「競合リスクが低く」「投資リスクが低く」「融資リスクが低い」ので、チャンスでしかないのです。
つまり、〝地方〟は「多角化経営×新規事業」の戦略で
年商100億円企業を実現するのに、都会よりも適していると言えます。
船井総合研究所のコンサルティングにより、年商20~30億円から100億円へと成長を遂げた企業は、
実は、その大半が〝地方〟なのです。
最後に
地方の企業には、〝未来の可能性〟があります。
〝地方〟で「年商100億円企業」を目指しているのに、なかなか進まないという経営者の方は、
一度、コンサルタントの診断を受けて、「多角化経営×新規事業」による
「年商100億円企業へのロードマップ」を描いてみてはいかがでしょうか。
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