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少しずつ忍び寄る景気後退期。今から備える高収益化のオススメ5点検

2022.12.15

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10月に入り、IMF (国際通貨基金)から

 

「2023年度は世界の1/3で景気後退の恐れがある。

世界経済の最悪期はこれからで、

2023年は多くの人々にとって景気後退期のように感じられるだろう」

と指摘がなされました。

 

今回のコラムでは差し迫る景気後退期において、

いまから意識すべき「高収益化のオススメ5点検」を紹介させていただきます。

 

点検項目①:価格(=値上げ)

 

多くの企業において価格変更は、

メニュー変更や登録変更、価格交渉を伴うため、

すぐに行えるものではないと考えられます。

 

また、今後は様々なコストが上がり続けることが想定されるため、

値上げ自体も「1回だけでは済まない」ことが予測されます。

 

競合調査も踏まえ、将来のコスト環境を予測しながら、

お客様を極力失わないレベルでの「値上げ計画」が必要になります。

 

この値上げ計画は単に価格決定だけでなく、

価格変更のためのオペレーション(メニューや値札、会計、価格交渉など)

もより計画的かつ迅速に行えるようにしていく必要があります。

 

もし仮に同じように市況が変わり、

原価や人件費等、コストが増加しているにもかかわらず、

値上げ計画が立てられていない場合は後手に回ることになります。

 

迅速に対応していきましょう。

 

点検項目②:広告・販促

 

広告・販促は売上に直結しやすいものが多く、

「止めると売上が下がってしまうのでは?」

と心配になりやすいものです。

 

メリハリを意識しながらチェックしましょう。

 

無料や割引などのキャンペーンは要チェック項目です。

いつの間にか定番化したキャンペーン。

 

本当にいまもなお、“無料”、“割引”ではないと来店、購入はしていただけないか、

一度検証してください。

 

また、販促は同じターゲット、同じエリア、同じ媒体など、

“同じ”をずっと継続していると特に購買頻度が低い商材ほど、

反響率は落ちる傾向にあります。

 

しっかりとCPO(1人当たりの獲得コスト)などの指標を確認しながら、

運用していきましょう。

 

点検項目③:仕入れ先・委託先

 

「うちのことを熟知しており、阿吽の呼吸でやり取りができる」

業務委託先と長くお付き合いしていると、こうしたメリットが出てきます。

 

その一方で慣れ合いによりサービス品質が落ちる/または向上しない、

世の中の価格よりも高い、などのケースも多く見受けられます。

 

委託先と良い関係性を続けるためにも、

「効果検証を2年に1度しっかり行う、見積もりを取り直す」

などのルールを設定している企業もあります。

 

本当に双方にとって、良いお付き合いができているか?

再度確認しましょう。

 

点検項目④:経費全般

 

経費は細かく一つ一つの状況を確認するのも、

交渉していくのも費用対効果が見込めないため、

一見見逃し、放置されがちです。

 

しかし、

長期スパンで考えるとそれなりのインパクトがある費用もあるかと思います。

 

最近では一括でコストを一緒に見直しする業者もあるため、

早めに対策を講じていきましょう。

 

点検項目⑤:業務プロセス

 

デジタル化・DX化が進行する今、

自社の新たな業務工程を洗い出し、見直していくことは

ますます重要になっております。

 

しっかり洗い出してみると

属人化している工程や定型化されている工程などが把握できます。

 

属人化している工程についてはリスクマネジメントの観点で標準化を、

定型化している業務は自動化により省力化できる可能性があります。

 

また、そもそもシステムを取り入れ、

より効率的な業務工程そのものを取り入れることも含め、

業務工程の洗い出し・見直しを検討していきましょう。

 

 

 

もちろん

業種・業態や周辺環境の状況等に応じて

点検しなければならない事項はまだまだ沢山あると思いますが、

 

私の現場で実施した総点検を振り返り、

重要なチェックポイントとなっているものを紹介させていただきました。

 

ぜひ、一度点検してみてください。

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下田 寛之

執筆者名:下田 寛之

青山学院大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。
製造業・エネルギー・小売・外食・サービス等、幅広い業種で中期事業計画策定、新規事業開発、BPRなどのテーマに従事。
現在は価値向上支援本部の副本部長としてテーマ領域を統括、全社戦略である「中堅企業向け総合コンサルティング」を推進。

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