マイナス承継のどん底から102億突破。幹部が次々と育つ「あえて非効率な」人財育成とは?
2026.09.17
いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
船井総合研究所 地域コングロマリット支援部 中川 洋一です。
「もし天地が逆転しても、この47人は絶対に辞めませんよ」
そう語るのは、ヤブシタグループ(ヤブシタホールディングス株式会社)代表取締役社長、森 忠裕 氏です。
現在、年商102億円、19社におよぶ事業グループへと急成長を遂げた同社ですが、森社長が経営を引き継いだ18年前は、マイナスからのスタートでした。
当時、事業を任せられる経営幹部は「0人」。そこから18年間で「47人」の経営幹部を社内から輩出し、事業規模を拡大させてきました。
なぜ、ヤブシタグループは社長依存を脱却し、幹部主導の自律型組織へ転換できたのか。
「社員が1番、お客様が2番」を証明する給与・評価の構造改革
多くの企業がマニュアル化や標準化で手っ取り早く戦力化しようとしますが、森社長の手法は真逆です。
「社員が会社から大切にされているという絶対的な安心感があって初めて、自律的な挑戦が生まれる」という考えのもと、制度そのものを刷新しました。
・月給重視の完全年俸制へ移行:
業績悪化時に社員が年収変動リスクを負う賞与依存型を脱却し、基本給を高水準化した年俸制を導入。固定費増加のリスクを経営が率先して引き受けました。
・最大6,600万円の出産育児祝い金とカバー手当:
第1・2子で各50万円、第3子200万円、最高第9子で2,000万円(累計最大6,600万円)の祝金を支給。さらに育休取得者の業務を引き受ける同僚にも支援金を給付し、支え合う文化を作っています。
・スモールステップ型評価:
半期に1つの重点目標に絞り込んで改善を重ねる評価体系とし、マネジメント・スペシャリスト・技術継承(エキスパート)の複線化キャリアを導入。
挑戦の恐怖を取り払う「失敗を讃える会」と意図的な異動
自律して判断できる幹部を育てるため、ヤブシタグループでは「決定権を渡して失敗させる」環境を意図的に作っています。
・年末の「失敗を讃える会」:
果敢な挑戦の末の失敗や撤退劇を全社で称賛・共有する仕組みを設け、失敗への恐怖心を取り除いています。
・異分野へのジョブローテーション:
冷熱製造・施工の現場から、スイーツ製造、アプリ開発、核シェルター事業など、グループ内の全く異なる事業領域へ配置転換。コンフォートゾーンからあえて出すことで、多角的な経営視点を強制的に鍛えています。
幹部と若手を急成長させる「本質的な教育プログラム」
精神論に留まらず、人間性と先端スキルの両面で教育体系を構築しています。
・「プロ人間塾」(35歳以下対象・半年間):
社長自ら「素直さ」「稼ぐ力」「愛」など5軸で人間力を徹底的に鍛える研修。
・実務直結の「AI研修」:
生成AI(ChatGPT、Perplexity等)を活用した実務研修を行い、資格取得を推進。新入社員がAIを活用した事業・企画案で優勝する成果を上げています。
・他社との「クロス研修」:
他社幹部層と合同で経営戦略や成長モデルを学び合い、チーム対抗でプレゼンを競うアライアンス型の幹部育成。
事業成長と人財育成を直結させる「組織力アップの方程式」
商社から「メーカー・施工・メンテナンス」への垂直統合モデルへの転換や19社の多角化を支えたのは、こうした泥臭い人財投資の積み重ねです。
事業が拡大したから幹部が必要になったのではなく、事業を任せられる幹部を育成し続けてきたからこそ、102億円への成長が実現しました。
あなたの組織でも「任せられる幹部」を育てられますか?
・最初の「一人目の幹部」は、どのようにして覚悟を決めたのか?
・現場で大きな失敗が発生したとき、社長はどのように対応し「待った」のか?
・単なる制度に留まらず、社員の「覚悟」を引き出す具体的なアプローチとは?
もしあなたが今、
「自分が現場を離れると業務が回らない」
「次世代のリーダーが育たず、将来の拡大に不安がある」
「指示待ちの組織から脱却できず、一人で経営を背負っている感覚がある」
そのように感じていらっしゃるなら、森社長が歩んできた18年間の軌跡は、組織の未来を切り拓く貴重な道標となるはずです。
当社では、100億を目指す・実現した企業様が実際に取り組んだ事例を研究しています。
気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
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