属人的な成長から脱し、未来像と打ち手を具体化できた100億企業化への挑戦
株式会社ローカルブライト
業種:ふるさと納税支援事業、デザイン・ディレクション、デジタル推進事業
株式会社ローカルブライト
代表取締役 CEO
鈴木 祐一郎氏
<インタビュイー>
・役職:代表取締役 CEO
・お名前:鈴木 祐一郎様
企業紹介
地域にスポットライトを
株式会社ローカルブライト様は山形県村山市を拠点に、ふるさと納税支援を主軸としながら、デザイン・ディレクション、デジタル推進事業を展開する企業です。
返礼品の発掘・開発やブランディング、業務負荷軽減施策の導入支援に加え、Webデザインや販促物制作、eコマース運用支援、ソフトウェア導入・運用支援までを手がけ、地域の事業者や自治体の挑戦を幅広く支えています。
同社が掲げるPurposeは、「クリエイティブな発想で、関わる全ての人の目を輝かせる。」というもので、Visionには「自ら輝けるコミュニティを創る。」、Valueには「心をデザインする。」を掲げ、単なる業務受託会社ではなく、地域の中で人や事業の可能性を引き出す存在を目指しています。
その事業の原点は、鈴木社長の家業である富士スポーツのEC展開にあります。
地元に戻り、ネットショップの立ち上げを通じてeコマースの知見を深めたことが、のちにローカルブライト設立へとつながりました。鈴木社長は、「地域に根差しながらも、新しいやり方で価値をつくっていける手応えがあった」と語っており、その延長線上に、現在のふるさと納税支援やデジタル領域の事業拡大があります。
同社が設立から短期間でここまで事業を拡大してきた背景には、地域に眠る資源を掘り起こし、価値として届ける企画力と実行力があります。一方で、急成長だからこそ見えてきた組織上の課題もあり、今回、100億企業化に向けたロードマップ策定が、大きな意味を持つ取り組みとなりました。

当時の課題
急成長のひずみ
同社が今回のプロジェクトに取り組まれた背景には、業績拡大の裏側で進んでいた組織のひずみがありました。鈴木社長は当時を振り返り「急成長していた一方で、仕組みが追いついておらず、組織として十分に機能していない感覚があった」と話されています。
一人ひとりの裁量が大きいことは同社の魅力でもありましたが、その一方で、仕組みや基準が整いきらないまま事業が広がったことで、社内の認識差や齟齬、離職の兆しが表面化してきました。
鈴木社長は、「自由さが強みだったが、仕組みがないことのしわ寄せが出ていた」と整理されており、事業の伸びと組織基盤の整備にギャップが生まれていたことがわかります。
また100億という目標に対しても、急成長の延長線で考えるだけではなく、あるべき姿から逆算し、どのような事業構造・組織体制・人材育成が必要かを言語化することが、今回のロードマップ策定における出発点となりました。
支援内容
【PMVV】
【人材・組織戦略】
【数値計画】
【財務戦略】
ロードマップ策定の成果①
未来の解像度
まずは100億企業化への道筋が経営者の頭の中だけの構想ではなく、具体的な打ち手として整理されたことです。
鈴木社長は、「今までの延長線上で10億、20億はイメージができても、100億となると必要な視点が全く違う」「この方法であれば100億は到達できる、という感覚が捉えられるようになった」と話されています。
目標が高くなるほど、日々の業務の積み重ねだけでの到達は難しく、事業ポートフォリオの見直し、組織体制の再設計、幹部層の役割分担、財務の考え方など、経営全体を俯瞰した設計が必要です。
今回の取り組みを通じて同社は「売上を伸ばす」から一歩進んで、「どのような会社の状態をつくれば100億に届くのか」を構造的に捉えられるようになりました。
鈴木社長は「100億は決して小さい数字ではないものの、届かないわけではなく、現実的な目標として見えてきた」とお話されており、抽象的だった目標が、具体的な経営テーマに変わったことがロードマップ策定の最初の価値だったといえます。
ロードマップ策定の成果②
参画メンバーの視座向上
2つ目の成果は、プロジェクトを通じて幹部・中核メンバーの視座が上がったことです。
今回同社では取締役だけでなく、将来の中核を担う若手メンバーもプロジェクトに参加されました。
鈴木社長は、「若いメンバーにも、このような議論や考え方の世界を見てほしかった」と振り返っています。
結果、これまで触れる機会の少なかった財務や人事などのイシューに対して、メンバーの能動的な行動が生まれました。
社長自身も、「このような世界があることを、それぞれが気づきを得て、自分自身で学び始めてくれたのが大きかった」と語っています。これは単に知識が増えたという話ではなく、会社の未来を“自分ごと”として捉える人が増えたということでもあります。
事業が一定規模を超えると、社長一人の視点だけでは会社は前に進まず、経営の考え方を共有し、共通の言葉で議論できるメンバーの存在が欠かせなくなります。
今回のプロジェクトを通じて、同社はその土台が少しずつ整い始め、鈴木社長が「以前より経営に関する相談がしやすい環境になってきた」と感じられていることも、その変化の表れといえます。
ロードマップ策定の成果③
仕組み化の起点
3つ目の成果は、これまで勢いで乗り越えてきた成長を、再現可能な組織運営へと変えていく起点ができたことです。同社は地域性や事業特性を活かしながら、柔軟性の高い組織として伸びてきました。今後100億を目指すにあたっては、その柔軟性に加え、仕組みとして回る会社へと変わっていく必要があります。
今回のロードマップ策定によって目指す未来から逆算することで、「今のままでは足りないもの」「これから整えるべきもの」が明確になり、採用・育成・組織構造・事業管理といったテーマを、中長期でどう設計していくかの視点が得られました。
鈴木社長は、「大変な時期だったからこそ、幹部メンバーと課題を整理し、解決の方向に導いてもらえた時間は大きかった」と振り返られています。
売上拡大の次に必要なのは、組織が成長に耐えられること。その視点を経営の中心に据え直せたことは、今後の同社にとって大きな一歩になったと思われます。

今後の展望
山形から未来へ
同社が目指しているのは、単に規模の大きな会社になることではありません。鈴木社長は「自分に縁のある人を幸せにしたいという思いは、会社でもプライベートでも変わらない」と語られています。
そのうえで山形県村山市にある企業として、「地域を良くする」ことを真正面から事業の中心に据えています。
その“地域を良くする”とは、雇用を生み出すことだけにとどまらず、しっかりと稼ぐ力を持ち、地域経済を潤しながら、社員一人ひとりが生き生きと働ける環境を、ローカルの地につくることです。
鈴木社長は、「東京や海外と比べても遜色のない働く環境を、このローカルにつくりたい」と語られており、その言葉には、地方企業の可能性を押し広げようとする強い意志がにじみます。
さらに近い将来、山形県外への人材流出を防ぐだけでなく、「ローカルブライトがあるから山形に来た」と言われるような会社を目指していきたいとも話されています。
100億という目標もそのための象徴であり、地域に大きなインパクトを与えるための通過点です。
同社は山形という地域に根差しながら、人と組織がより大きく輝ける未来を描き、100億企業化への挑戦を次の成長へとつなげています。
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